
試合を終えた金東聖(キム・ドンソン、22、高麗大学)の顔には汗が流れた。
これまで流した汗に報われるために出場したソルトレーク冬季五輪。しかし相次ぐ悪夢の衝撃から抜け出せない彼は、23日500m準決勝でカナダのマーク・ガニョンに0.008秒差で負け、決勝進出に失敗、1つのメダルも手にできないまま帰国の途につくことになった。
韓国男子チームのエースとして金メダルに最も近いと評価されていた金東聖としては、極めて失望的な成績だ。これまで一度もインタビューを受け入れなかった金は、全ての試合を終えた後、心境を語り始めた。
-今日の試合はどうだったか。
「競技場の氷が柔らかくて右スケートの刃がやたらと氷に食い込んだ。これが気になって消極的な試合運びになってしまい、他の選手に出遅れた。早く米国を離れてソウルに帰りたい」
-全てが終わったが・・・。
「くやしいの一言だ。全てを忘れて休みたい。出だし(中国の李佳軍に妨害され転倒した1500m準決勝の試合)からうまくいかなかった。あの日試合を終えた後、本当にスケートを辞めてしまいたかった。」
‐1000m決勝で審判陣から「クロストラック」の判定を受けた後、どう思ったか。
「7年以上スケートをしてきたが、あれ以上激しく体が傾いても『クロストラック』と判定されたことは一度もなかった。元々インコースに傾いて滑るスタイルなので、あれは無念の判定だった。米国で行われる試合だったので、不利だったのだと思う。」
‐国内では国旗を投げた、投げなかったと意見が飛び交っているが。
「投げたのではない。持っていた国旗を降ろしたのが、スケートの刃に引っかかったので外すために蹴っただけだ。」
‐あの日、ずいぶん泣いたそうだが。
「どんなに泣いたかしれない。翌日は選手村のインターネット室に行って自分のホームページに気持ちを訴えた。あの試合が終わった翌日はトレーニングがまともにできず、2日目になってやっと残りの500mでベストを尽くそうという気になった。」
‐韓国のファンが判定に憤っているというニュースを聞いたか。
「以前はショートトラックファンは一部の人たちに限られていると思っていたが、本当に多くの人たちが関心を持ってくれていることが分かった。今回のことをきっかけに、今後もっと多くのファンがショートトラックに興味を持ち、楽しんでくれたらと思う。」
‐次のオリンピックにも参加するつもりか。
「毎回『もう潮時だ』と思いながらここまで来た。まだスケートに対する情が残っているようだ。今後どうするかは、ゆっくり考えていきたい。明日(25日)大学の卒業式だが、出席できないので母が代わりに行ってくれる。」
金東聖はインタビューの終わりに横にいた全明奎(チョン・ミョンギュ)監督に目をやり「2006年と2010年には、私がこの席に座っていたいですね」と冗談を言い、明るい笑顔を見せた。
ssoo@donga.com





