
「ボールはこのように足の甲でちゃんと蹴るんだ」
6日、済州道西帰浦(チェジュド・ソギポ)ワールドカップ(W杯)競技場で行われた韓国サッカー代表チームの練習の様子。普段はグラウンドを回りながら大声を出していたヒディンク監督が、この日は以前とは違って2002年W杯公認ボールであるフィーバーノバに適応できず、戸惑っていた李東国(イ・ドングク)とチァ・ドゥリを呼び止めて、自らボールを蹴って見せた。
フィーバーノバが従来のボールより反発力と回転力に優れ、少しでも不正確なキックが入れば変な方向へ飛ぶからだ。選手らはわりとすぐ適応するかのように見えたが、ヒディンク監督から基本を学ぶ「恥じ」をかいた。
変わったのはこれだけではない。ヒディンク監督は続くシューティング練習で監督自身がボールを攻撃手につなぐパス能力を披露した。監督がこのように自らボールを動かしながら選手を指導したのは「司令塔」になって初めてのことだ。
このようにヒディンク監督が全身を使って代表チームの訓練に努めるのは、2002年W杯まで残った時間の間、韓国サッカーの実力を本格的に磨いて「勝てるサッカー」を目指すとの意志の表れだ。
ヒディンク監督はこの1年間、オランダ式の圧迫サッカーを適用し、守備ラインの安定化に練習の焦点を合わせて来たが、先月のクロアチア戦ではその成果を確認した。これからの課題はゴールを決めることのできる攻撃力。とくに韓国が本大会の1回戦で対戦するポーランドと米国、ポルトガルが強い守備ラインを整えているだけに、「守るサッカー」だけでは韓国の勝利が期待できない状況にある。
このような判断から、ヒディンク監督は5日「ヒディンク体制発足」後、初めて攻撃ラインに別途の集中をさせ、続いてこの日も状況による得点練習に汗を流させた。なかでも宋鍾国(ソン・ジョングク)、チェ・ジンチョル、金泰映(キム・テヨン)が並んた守備ラインを前方に布陣させ、いつどこでも奇襲的な前進パスができるように選手らを励ました。
ヒディンク式攻撃戦術の要は「短くて速い前進パス」。最近実力の伸びが目立っているMFでの強力な圧迫で、相手チームのボールを奪い取った途端、最前方の攻撃手に效果的な逆襲パスをつなげてゴールを狙うというものだ。全員守備、全員攻撃に集約される「トータルサッカー」の二本柱の一本を完成させるとの計画だ。
これによって、韓国は9日の米国との試合で、前例のない強い火力を披露するとしている。さらに、李東国、黄善洪(ファン・ソンホン)、薛鐗鉉(ソル・ギヒョン)、金度勲(キム・ドフン)などが競い合う最前方のスタメン争いもいつになく激しさを増している。
梁鍾久 yjongk@donga.com






