16日から開催する予定だった第4次離散家族訪問団の交換が取り止めとなって以来、金剛山(クムガンサン)で閣僚級会談を開催しようという朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の主張を拒否してきた政府が30日、電撃的に北朝鮮側の意向を受け入れるという立場を表明したことによって、再び「原則もなく北朝鮮に振り回されている」という批判の声が聞こえている。
また、政府がこれまで閣僚級会談の金剛山開催を受け入れるためには、北朝鮮の態度または国際情勢の変化があってこそ可能だということを強調してきた点から、今回の翻意は対北朝鮮政策の決定過程において透明性が確保されていないことを端的に見せてくれたという指摘を受けている。
統一部の金弘宰(キム・ホンジェ)スポークスマンは同日「第6次閣僚級会談を早期に開催する問題と会談の場所を金剛山に決める問題など、韓国・北朝鮮(南北)の対話を持続させるための多様な方策を検討している」としたうえで金剛山開催を受け入れるとの意向を明らかにした。政府は、南北閣僚級会談を金剛山で開催することを受け入れたいという内容を盛り込んだ洪淳瑛(ホン・スンヨン)統一部長官名義の北朝鮮へのファクシミリを、早ければ今週中にも北朝鮮側に送る計画。
金スポークスマンは「北朝鮮が主張している金剛山での会談開催を現実的に考慮してみる時、これを無視し難い立場」だという見方を示したうえで「会談の推進力を続けさせながら離散家族問題など南北間の懸案を解決するためには、金剛山での会談を受け入れなければならないだろう」として北朝鮮の主張を受け入れた背景について説明した。
一方、政府は11月8日運航する金剛山観光船・雪峰号(ソルボンホ)を利用し、9日から金剛山で閣僚級会談を開催したいという構想だが、宿所として使われる長箭港(チャンジョンハン)海上ホテルの予約が全て完了されており、時期を再調整する方策を検討しているものと伝えられた。
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