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経済首相「ブレア」の再執権が確実

Posted June. 06, 2001 12:34,   

与党労働党の圧勝が予想されるなか、英国の総選挙が7日全国659ヵ所の選挙区で実施される。有権者は4400万人。

労働党党首ブレア首相は6日、遊説で「安定的な2期労働党執権のために票を集めてほしい」と訴えた。また第一野党の保守党のヘイグ党首は「労働党の地滑り的議席の確保は民主主義に大きな脅威を与えられる」と支持を求めた。

世論専門機関のICMが行った選挙前の最後の世論調査結果によると、労働党43%、保守党32%、自由民主党19%の支持率で、特別な異変がない限り労働党の圧勝が予想される。

▲労働党の圧勝を予想〓最も大きな要因は、現在英国が他の欧州連合(EU)の国々が皆羨ましがる程の好景気を謳歌していること。

1997年に執権したブレア政権は、以前の労働党政権とは違って社会保障政策を縮小するかわり、経済成長政策に拍車をかけた。その結果、経済成長率が年間平均3%以上に達し、失業者の数が100万人以下に減少するなど失業率が25年ぶりに最低水準へ落ちた。

ブレア総理の個人的な人気もかなり早くから勝機をつかむのに一役買った。前任党首の急な死によって94年党首になり、44才の若さで総理になった彼の若くて知的なイメージに、卓越なリーダーシップまでもっていて、特に女性と若者たちから絶対的な支持を受けている。

97年の総選挙で敗北した以来、保守党の声が大きくならないことも相対的に労働党の圧勝を予想する理由の一つ。ヘイグ党首がまともに党を掌握してなく、また現実からあまりにもかけ離れた選挙公約で、変化に対応できてないとの評価を受けている。

▲総選挙の争点〓労働党が医療改革と教育投資の拡大など、主に民生分野の公約に重点を置いている反面、保守党は外国人政策の強化、ユーロ貨加入反対などの抽象的な政策を提示している。

最大の争点は、税金減免とユーロ貨導入の問題。保守党は労働党執権後21%から26%へと上がった所得税の大幅減免を約束している。しかし有権者らはむしろ莫大な財源が必要な国家保険制度(NHS)などの懸案を無視したまま税金を下げるというのは票を得るための一時的な公約に過ぎないとの反応を見せている。

ユーロ導入については、多くの有権者がこれを反対する保守党の路線を支持している。

これに対して労働党は、無条件導入するのではなく、国民投票によって導入可否を決めるとの迂回戦略で保守党の攻勢を避けている。

保守党は去年と今年にかけてヨーロッパ全域を襲った口蹄疫と狂牛病波動をはじめ、相次ぐ鉄道事故などを選挙の争点にしているものの、選挙の結果にはそれほどの大きな影響は与えられないと思う。

▲選挙の特徴〓前回の総選挙の場合、659席のうち18%の120席を女性が占め、史上最高の女性議員が排出した。これは92年と87年の総選挙での62名、47名に比べたらものすごい変化。しかし今回の選挙では「ウーマンパワー」は大きく減る見通しだ。前回の選挙の時は、アカデミー賞を2度も受賞したグレンダ・ジャクスン(65)と下院議長を務めたベティ・ブスロイド(71)など傑出した人物がいたが、今回はこういう候補もいないし、149名だけが立候補したからだ。また今回の選挙では去る50年間下院を勤めた保守党のヒス前総理とメイザ前総理が出馬を諦めるなど、政治界大物の大挙引退で自然な形での政治的な世代交替が行われる見通しだ。



stern100@donga.com