韓昇洲(ハン・スンジュ-高麗大学教授)前外務省長官は最近、政府が4者会談を再開しようとしていることに対し批判的な立場を示した。
韓前長官は8日、ソウルのロッテホテルで行われたソウル大学政治外交学科の同窓会に招待された朝餐講演で、「金大中(キム・デジュン)大統領以下(政府)が、4者会談に何故にそんなに執着するのか分からない」とし、「上手く進まないものを、執拗に『実施する』と言い続ければメンツをつぶす可能性もある」と述べた。
彼は‘米国の大統領選挙と朝鮮半島’というテーマで基調講演を終えた後、米共和党候補のジョージ・W・ブッシュ執権後の4者会談の展望に関する質問を受け、「ビル・クリントン行政部の時も厳しかったが、それよりももっと厳しい状況を迎えるだろう」と話した。
韓前長官は、「韓国政府と朝鮮半島問題に公式的に参加しようとしている中国には4者会談が役に立つかもしれないが、米国はこれに対して大きな関心は持っておらず、北朝鮮は必要ないという立場を示している」とし、「4者会談は、南北間対話が行われていなかった時、北朝鮮-米国のみで安保平和問題が論議されることを懸念して設けられたものである」と述べた。
政府の関係者はこれについて「4者会談の枠の中で、南北主導のもと、停戦協定を平和協定に代替するという政府の方針は、短期政策ではなく長期的なビジョンだ」とし、「南北関係が進展しているだけに、北朝鮮側の態度の変化も充分に期待し得る」と反発した。
韓前長官はまた「ブッシュ行政部が始まれば、すぐに眼に見えるような変化はないかもしれないが、徐々に(朝鮮半島問題などに)現実主義的な立場を見せると思われ、韓国と意見が対立する場面も見られるだろう」とし、「従って、韓国政府の身動きが狭くなる可能性もある」と見通した。
彼はまた、「ブッシュ行政部の対朝鮮半島・対アジア政策は、大統領や国務部の官僚よりも専門家集団に影響を受ける可能性が大きいため、我々も適切なカウンターパートを見つけるなど、対策を講じなければならない」と強調した。
彼は、特に「北-米ジュネーブ合意により、共和党は北朝鮮を悪習に染まらしただけであり、北朝鮮の核能力を完全除去することもできず、韓・米・日の負担が大きすぎるなどの理由で批判的であるだけに対応策が必要だ」と付け加えた。
夫亨權(ブ・ヒョンゴン)記者 bookum90@donga.com






