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百済時代の土器便器の正体は?

Posted October. 25, 2000 18:56,   

国立扶容(プヨ)博物館に行くと、我が国最古の百済(ペクチェ)土器の便器がある。それも男性用・女性2つ並んで。一つは虎の模様があり、虎子(ホジャ)という。多くの人々はこれらを男女の便器と推定している。

果たしてそうだろうか。とりあえず便器である可能性が濃厚なことは事実である。しかしあちこちじっと見てみると疑問点もまた少なくない。

まず男性便器である虎子。この虎子の高さは約25cm。床に置いたならば男性が膝を曲げて用を足さなければならないだろう。幸いに重くなく、片手で持って使用してもそんなに不便はないようだ。それでも不便であることは事実。単純に水を入れる皿であるという意見もある。問題は女性用である。この土器を女性の便器として見る人々は「前の部分が高く後部が低いので、腰かけるのに便利で、後ろの方が尖っているのは畑に肥やしとして蒔くのに便利なようにするためだ」と語る。

しかし、直接座ったのでは壊れる危険が高い。陶磁器は固いが土器は脆い。脆いというのは女性の便器としては一番大きな弱点である。男性用であれ女性用であれ、便器のような実用品であるならば、むしろ木を削って作ったにちがいない。実用的な生活用品であったと見るより、儀式用の可能性が高いという意見が出ているのもそのためだ。中国でも虎子と全く同じ模様の遺物があるが、大部分は陶磁器である。陶磁器なので腰かけても壊れない。だから中国のものは実用品であることが確かだと思われる。

便器として推定されている古代の遺物はこの2点のみ。男性用はそれなりに理解が行くが、女性用のもは便器と見るには理解し難い。現在としては、住居跡のような生活遺跡からこれと類似した遺物が出てくるのを待たねばならない。



李光杓(イ・クァンピョ)記者 kplee@donga.com