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北朝鮮の選択:米国と中国の違い

Posted October. 24, 2000 12:18,   

中国の軍事代表団と米国の特使、オルブライト国務長官が、それぞれ22日と23日、ピョンヤン(平壌)を訪れた。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、「古くからの血盟」である中国と「世界最強の敵国」である米国の代表団をどのような比重と気持ちで迎えたのだろう。

もちろん、両国の代表団の訪朝の目的にはある程度の差がある。中国の代表団は、朝鮮戦争で北朝鮮が一方的に負け続けていた50年の10月25日、中国が北朝鮮を助けるために参戦した「抗米援朝」50周年を記念して親善訪問したのである。一方、米国は平和協定締結とミサイル問題、経済制裁の解除など米朝間の敏感な懸案を解決するための、「実務交渉」の目的があったと見られる。北朝鮮としては、当の場として米国の方が気になるはずだ。

だとはいえ、23日両国の代表団を迎え入れた北朝鮮の動きは、このような訪朝目的以上の差を感じさせた。

オルブライト長官は、訪朝初日、電撃的にペックファウォン迎賓館を訪れた北朝鮮の最高権力者である金正日総書記に会ったのはもちろん、クムスサン宮殿観覧の際は、第2の実力者であるチョ・ミョンロック(趙明祿)国防委員会の第1副委員長の案内を受けるなど、破格的な待遇を受けた。

一方、訪朝二日目を迎える中国の遅浩田中央軍事委員会副主席兼国防部長は、キム・イルチョル(金鎰迵)国防委員会の副委員長兼人民武力部長に会うのに過ぎなかった。宴会も人民武力部長の主催で開かれ、中国代表団の今回の訪朝は「軍部の催し」のみに縮小されたことがわかる。

北朝鮮が、両国の代表団に対する比重の差は、儀典でも感じられた。空港の迎接行事の場合、遅浩田部長は軍の関係者だけに会った反面、オルブライト長官が到着した時は、キム・ケクァン(金桂寛)外務省の副相など政府関係者はもちろん北朝鮮の記者20人ほどが取材に当った。

宿所にも違いがあった。アメリカの代表団には、国賓用のベックファウォン迎賓館が提供された。中国代表団の宿所は知られていないが、およそ外国貴賓用のボンファ招待所やモランボン招待所に泊っているだろう、というのが対朝関係者の話だ。

北朝鮮がこのようにアメリカ代表団に破格的な持て成しをしているのは、「体制と生存保障」という当面の課題が古くからの味方への礼遇よりも切実であることを意味する、というのが専門家たちの分析だ。



河泰元(ハ・テウォン)記者 scooop@donga.com