Go to contents

[社説] 史上初の操縦士のスト

Posted October. 22, 2000 19:24,   

外国でのことだけだと思っていた航空会社の操縦士のストが、韓国で初めて起きた。昨日、大韓航空の操縦士たちがストを起こしたために、数多くの国際線、国内線の欠航事態を招き、予約客たちの日程が狂うなどの大きな混乱が生じた。

特に500余人の操縦士のストライキが、万が一にでも航空機の安全を脅かす要因にならないか心配せざるを得ない。

航空会社は他のいかなる製造業者とも異なり、ストライキがもたらす社会的影響が深刻だ。5月に操縦士の組合設立以後初めての団体交渉で、労使両者が全面ストを防ぐために果たしてどれだけ最善の努力をしてきたのか問いたい。

大韓航空は、ストライキによる欠航事態が続けば、一日平均の売り上げ損失が200億ウオンに達するものと推算した。一般製造業者は、スト期間の生産損失を時間外作業を通して補充することができるが、航空会社が一度失った顧客を再び呼び戻すのは至難の技だ。実際にエアーフランスは、操縦士の労組が98年のワールドカップ期間中に起こしたストのために2億6千万ドルもの売り上げ損失を被った。

最近の原油価格高騰と消費の萎縮で、収益構造が悪化している状態でストが長引けば、航空会社は致命的な打撃を被りかねない。経営悪化が必然的に安全とサービスの質の低下につながるのは自明の理だ。今回のストで大韓航空が受けるマイナスイメージも少なくないだろう。

労使の合意案には、最長飛行時間を月75時間以内に制限するために努力しようという内容も含まれている。大韓航空はベテラン操縦士が足りず、シーズンには月100時間以上も飛行する事例もあるという。大韓航空は労組が要求する以前に、無理な時間を是正する処置を取るべきである。

大韓航空とアシアナの二つの国籍航空会社は、年間250人程度の新規パイロットを必要としているが、自社内教育と空軍の転役軍人等から確保される人材は150人程度で、圧倒的に不足している。大韓航空の操縦士の労働組合は今回、外国人パイロット採用凍結及び、段階的削減を要求している。外国人操縦士を採用するのには、経費を含め年間一人当たり15万ドルかかり、その上韓国人操縦士とのコミュニケーションに問題があるので、非常事態対処能力が低下するというのが労組の主張だ。

労組の主張にも一理はあるが、現実的にの操縦士の供給が足りない状況で、外国人操縦士を採用するのはやむを得ない事だと言える。しかし、今回の事態を契機に政府も、操縦士の人材養成を民間航空会社にばかり任せず、政策的な関心を持って対処しなければならない。