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「#コネクティングガザ」…死の恐怖の中、20万人に「インターネット生命線」寄付

「#コネクティングガザ」…死の恐怖の中、20万人に「インターネット生命線」寄付

Posted December. 06, 2023 08:55,   

Updated December. 06, 2023 08:55

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「インターネット接続は神のご加護です。おかげで家族を救うことができました」

エジプトの作家でジャーナリストのミルナ・エル・ヘルバウィさん(31・写真)が最近、ソーシャルメディアのインスタグラム、X(旧ツイッター)に投稿したガザ地区のパレスチナ住民からの感謝のメッセージだ。ガザ地区のある家族が、ヘルバウィさんが寄付した電子USIM「eSIM」でインターネットに接続し、イスラエル軍の南部空爆の情報を知った後、住んでいた建物から出て命が助かったという。その建物は直後に攻撃を受けて破壊された。

ヘルバウィさんは、イスラエル軍の進入が本格化した今年10月27日、ガザ地区のインターネット通信網が断たれたという報道を耳にした。空爆で基地局が破壊され、通信断絶と復旧を繰り返す状況だった。イーロン・マスク氏がガザ地区にスペースXの衛星通信サービス、スターリンクを通じて衛星インターネットを無償提供すると言ったが、すぐに取り消した。

ヘルバウィさんは、「通信が断たれると、戦況や家族間の生死の確認も難しい」と考え、海外ローミングサービスが可能なeSIMの寄付を推進したと、3日、米CNNに明らかにした。77万人のフォロワーを持つヘルバウィさんが、インスタグラムにこのような悩みを投稿すると、あるフォロワーが解決策を提案した。

しばらくしてeSIMを購入したヘルバウィさんは、eSIMを作動させるQRコードをガザ地区の友人に携帯電話で送った。これを受け取った友人は、その後通信が再び断たれた時、正常にeSIMを作動させてヘルバウィさんと電話で話すことができた。

これをきっかけに、ヘルバウィさんは10月29日、インスタグラムにeSIMをガザ地区に寄付しようという「#コネクティングガザ(#ConnectingGaza)」を始めた。現在までに130万ドル(約17億ウォン)相当のeSIMが様々な経路で届けられ、ガザ地区の住民約20万人が恩恵を受けたと推定される。ヘルバウィさんは、「インターネットにアクセスする権利は、食料や水と同じくらい重要な人権」とし、「いつ死が訪れるか分からないが、最後の瞬間まで家族に『愛している』というメッセージを送ることができればいい」と話した。

4日、ロイター通信によると、イスラエル軍はガザ地区南部でハマスと大規模な交戦を行った。ガザ地区南部の中心都市ハンユニス付近では、イスラエル軍の戦車数十台が目撃された。イスラエルのガラント国防相は、「テロの基盤施設をすべて除去するまでガザ地区を離れない」と明らかにした。イスラエル政府関係者は、今回の戦闘でハマスの戦闘員約5千人を含むパレスチナ人約1万5千人が死亡したという報道に「おおよその数字は正しい」と明らかにした。


カイロ=キム・ギユン特派員 pep@donga.com