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エアコンなしで暮らしていた欧州、猛暑に「白旗」

エアコンなしで暮らしていた欧州、猛暑に「白旗」

Posted August. 04, 2023 08:18,   

Updated August. 04, 2023 08:18

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40度を超える猛暑で、これまで欧州で設置されていなかったり、あってもあまり使われていなかったエアコンの販売量が増えている。数年前から異常高温現象が続き、欧州の多くの地域でエアコンが贅沢品から必需品に変わっていると、AP通信が2日、報じた。

国際エネルギー機関(IEA)によると、欧州のエアコン普及率は2000年の10%から昨年19%に増加し、今年はさらに増えると予想される。エアコン普及率91%の米国とは比較できないが、増加傾向は顕著だ。アマゾンビジネスによると、今月スペインとイタリア、フランスで移動式エアコンの販売が前月より20%以上増加した。

ロイター通信によると、イタリア全土に450以上の店舗を持つ家電メーカー「ユニユーロ」の最近1週間のエアコン販売量は、昨年同期比で倍増したという。ほとんどの住宅やアパートにエアコンが設置されていないフランスでも、昨年100万台が販売された。イタリアのカフォスカリ大学の研究チームは、1990年に5%だったスペインの家庭用エアコンの普及率が2040年には50%に達すると予測した。

夏でも暑くなく涼しい気候のおかげで、西欧諸国ではレストランや映画館などでも冷房をあまり稼働させない。また、電気代が米国などに比べて高く、夏に多くの人が長期休暇を取るため、エアコンの需要が少なかった。スペインなどでは伝統的に、最も暑い時間帯にシエスタのような昼間に休憩を取る制度で暑さを乗り越えてきた。しかし、最悪の猛暑が襲った今年の夏は、このような方法が通用しなくなったということだ。

ただし、エアコンを米国から輸入されたものと考えて反感を持ったり、温室効果ガスの増加による環境破壊を懸念する人などは、依然としてエアコンの使用を避けている。


ユン・ダビン記者 empty@donga.com