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未来主義やアルテポベラ芸術運動、イタリアの近現代美術をご存知ですか

未来主義やアルテポベラ芸術運動、イタリアの近現代美術をご存知ですか

Posted July. 31, 2023 08:28,   

Updated July. 31, 2023 08:28

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走る自動車の普及と、空を飛ぶ飛行機の登場。目覚ましい科学技術の発展で日常が急激に変わった20世紀初め、イタリアの芸術家たちは「未来主義の宣言」(1909年)をするに至る。産業化と都市のスピード感を称賛した彼らの芸術は、ロシアの未来派や英国の渦巻派などにも影響を与え、美術史に位置づけられた。

この未来派において重要視されるウンベルト・ボッチョーニの「空間における連続性の唯一の形態」の青銅バージョンの彫刻品が韓国に来た。この彫刻品をはじめ、イタリア近現代美術作品70点余りが見られる展示「偉大なイタリア・ビジョン:ファルネジーナコレクション」が、ソウル鍾路区(チョンノグ)のアートソンジェセンターの3階で最近開幕した。概念美術作品で有名なピエロ・マンゾーニの「魔法の踏み台」、アルテ・ポーヴェラ芸術運動(1960年代後半のイタリアの前衛的芸術運動で、日常的材料を用いて作業)の主役ミケランジェロ・ピストレットの「エトルリア人」も展示で披露される。

会場で出会う作品は、イタリア特有のユーモアと活気を見せてくれる。イタリアの代表的な彫刻家マリノ・マリーニの青銅彫刻「馬」は寂しいが暖かい叙情性が、自身の足跡を木箱の上に置いたマンゾーニの「魔法の踏み台」は、後頭部を打つような機転が感じられる。展示会場の隅では、随時電話がかかってくるダニエレ・プピの電話機作品「ロンドン・コーリング」が観客を驚かせる。

駐韓イタリア大使館やイタリア文化院が主催したこの展示は、イタリア外交協力部が使用しているローマ・ファルネーゼ宮の芸術作品の一部を韓国に紹介する。イタリア外交協力部は、1960年までローマのキージ宮殿を使っていたが、あそこを首相官邸として渡し、現在のファルネーゼ宮に移転した。

金と大理石で飾られたキージ宮と違って、素朴なファルネーゼ宮を、外交協力部の職員たちは約40年間そのまま使用した。その後、ドイツで外交官として勤務し、1998年に帰国した現ヴェネチア国際大学のウンベルト・ヴァッターニ総長が親交のあった美術家たちに作品貸与を要請し、芸術作品をファルネーゼ宮のあちこちに配置し始めた。「ファルネーゼコレクション」は今も所蔵品ではなく、時期別に貸与する他の作品で構成される。

イタリアの著名評論家兼キュレーターであるボニート・オリヴァ(84)が、展示企画を担当した。1993年のベネチアビエンナーレの総監督を務めた彼は、1995年のビエンナーレ展示館に韓国館ができるように手助けしたりもした。韓国を13日訪れたイタリア外交協力部のアレッサンドロ・デ公共文化外交局長は、「イタリア美術は、ローマやルネサンス、バロック以降も栄えた」とし、「イタリア現代美術を知らせるために、今回の展示を準備した」と明らかにした。8月20日まで。1万ウォン。


金民 kimmin@donga.com