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中国の「愛国消費」に立つ瀬がなくなるグローバルブランド

中国の「愛国消費」に立つ瀬がなくなるグローバルブランド

Posted June. 20, 2023 08:15,   

Updated June. 20, 2023 08:15

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中国のリオープニング(経済活動の再開)以降、若い世代を中心に自国製品を好む「国潮(愛国消費)」のブームが目立ち、現地に進出したグローバルブランドが苦戦していることが分かった。

18日、米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)は、グローバル投資銀行モルガンスタンレーの資料を引用して、「中国の経済回復が遅れているうえ、中国消費者が自国ブランドに目を向け、ロレアルやアディダス、P&Gなどのグローバルブランドが中国市場で居場所を失っている」と伝えた。

市場調査会社ユーロモニターによると、ロレアルの中国市場でのシェアは、2016年から2021年まで下落し続けている。一方、中国のコスメブランド「パーフェクトダイアリー」は、コストパフォーマンスの高い製品を前面に押し出して、2017年にオンラインで発売して以来、5年ぶりに中国で最も売れる自国産ブランドとなった。もう一つの中国化粧品ブランド「花西子」は、新生ブランドであるにもかかわらず、2021年は中国のコスメ市場の15%を占めている。

スポーツブランドのアディダスは、2021年、中国のスポーツウェア企業「安踏スポーツ」に市場シェア2位の座を明け渡した。モルガンスタンレーは、アディダスの中国市場シェアは、2020年の19%から2024年は11%まで下がると見通した。このほか、中国国産ブランドの雲南白薬の歯磨き粉は、P&Gより中国で多く売れている。

愛国消費のブームは、愛国主義教育を受けて育った中国のZ世代が消費市場を主導し始めた状況で、米中間対立が大きくなったことによるものだ。中国共産党は今年3月、主要政策の方向性を決める最大の政治行事「両会」で、自国製品の使用を積極的に促した。実際、アディダスをはじめとする西側のブランドは、中国新疆ウイグル地域の強制労働疑惑を批判する立場を示し、不買運動に苦しめられた経緯がある。

景気が回復せず、安価な製品を求める消費者が増えていることも、中国内の国産製品の人気が高まっている要因だ。ロレアルが販売する6色構成の化粧品は、23ドル(約3万ウォン)で販売される一方、パーフェクトダイアリーの場合、12色構成の製品が15ドル(約2万ウォン)に過ぎない。


ユン・ダビン記者 empty@donga.com