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27年ぶりのビートルズの新曲、AIでレノンの歌声実現

27年ぶりのビートルズの新曲、AIでレノンの歌声実現

Posted June. 15, 2023 08:11,   

Updated June. 15, 2023 08:11

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英国の伝説的バンド・ビートルズが、人工知能(AI)を活用して1996年以降27年ぶりに新曲を出すことにした。1980年に銃撃事故で死亡したメンバーのジョン・レノンが生前に残した未完成曲に、AIを通じてレノンの声をかけるやり方だ。1960年に結成されたビートルズは、数多くのヒット曲を出した後、1970年に解散した。メンバー4人のうち、レノンとジョージ・ハリソンは他界し、ポール・マッカートニーとリンゴスターは生存している。

マッカートニーは13日(現地時間)、英BBCラジオに出演し、最近「ビートルズの最後の曲作業を先日終えた」とし、「レノンがカセットテープに録音しておいたデモ曲をAIに学習させ、レノンの声を鮮明に抽出した」と公開した。この歌を年内に発表するとも明らかにした。

マッカートニーは、新曲のタイトルを明らかにしなかったが、「今そしてあの時」である可能性が高いと米紙ニューヨークタイムズ(NYT)などが伝えた。マッカートニーは1994年、レノンの2番目の妻で日系芸術家のオノ・ヨーコからこのデモ曲を受け取った。この曲は、レノンが死亡直前に作った「ポールのために」というタイトルのカセットテープに収録されたと知られた。

ビートルズのメンバーたちは、27年前にこの歌も完成しようと試みたが、他の2曲に比べて録音品質が低く、歌詞に空いた部分が多くてあきらめたという。当時マッカートニーは、「美しい一節がある歌だが、作業物に満足できず中断した」と雑誌とのインタビューで明らかにした。

しかし、AI技術の発達により、今回は鮮明なレノンの声を抽出しただけでなく、メロディーまで修正することができたという。マッカートニーは、「少し怖いが、楽しいことだ」とし、「これが未来」という感想を明らかにした。NYTは、「マッカートニーは、シンセサイザーやサンプリングのように音楽の流れを変えた新技術を早く作業に活用した履歴のある好奇心旺盛な芸術家だ」と評した。

最近、ユーチューブなどのソーシャルメディアでは、AIを活用した音源が人気を得ている。ロックバンド・クイーンのボーカル・フレディ・マーキュリーの声をAIに学習させ、キム・グァンソクの「三十頃に」を歌わせた映像もある。しかし、無断で歌手の声を活用して著作権論争が起きたりもする。ユニバーサルミュージックグループは、AIが歌った歌の掲載を阻止してほしいとユーチューブに要請したことが分かった。


イ・ジユン記者 asap@donga.com