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油断…隠蔽…遅れ…人間の誤った判断がパンデミックを育てた

油断…隠蔽…遅れ…人間の誤った判断がパンデミックを育てた

Posted December. 31, 2020 07:38,   

Updated December. 31, 2020 07:38

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#1.中国の隠蔽とずさんな対応をめぐる議論

中国湖北省の武漢では、昨年12月初めから原因不明のウイルス性肺炎患者が発生した。中国は、これを直ちに世界保健機関(WHO)に報告せず、昨年12月31日になってようやく知らせた。最初の発生地といわれている武漢市・華南海鮮市場を統制せず、ソーシャルメディアでの関連内容を検閲した。事態の初期段階から、新型感染症の可能性を主張した医師の李文亮を処罰した。

#2.WHOの「手遅れ」のパンデミック宣言と親中論争

WHOは、114カ国で12万人以上が感染判定を受けた今年3月11日になって、ようやく感染症大流行(パンデミック)を宣言した。中国の支援で現在の地位に就いたエリトリア生まれのテドロス・アダノム・ゲブレイェソスWHO事務総長が、チャイナマネーの顔色をうかがいすぎて、パンデミック宣言を遅らせたという批判が強い。ドナルド・トランプ米大統領は今年4月、WHOの「新型コロナ」を巡るずさんな対応と中国偏向性を理由に、米国の分担金執行中止を決定した。

#3.五輪のために穴が開いた日本防疫

日本は今年上半期、新型コロナの防疫について全般的に消極的な態度を見せた。2月の遊覧船「ダイヤモンドプリンセス」事態の時も、下船と隔離を行き来しながら被害を大きくした。今年7月に予定されていた東京五輪の開幕を念頭に置いたものと解釈される。しかし、「新型コロナ」の広がりが続くと、3月に国際オリンピック委員会(IOC)と日本は、五輪開幕を来年7月23日まで1年間延期した。

#4.防疫に鈍感な各国市民

今年7月と8月に再拡大の兆しがはっきりした状況でも、上位感染国の市民の多くは、防疫指針を適切に守らなかった。スペイン、イタリア、ドイツ、英国などでは、「マスク着用の義務付けは個人の自由を侵害する」として反対デモが激しかった。新型コロナによる経済難や心理的疲労感、政府の一貫性のない防疫政策への不信を反映しているという分析が出ている。

●封鎖・ワクチン問題…K防疫の陰

K防疫は全世界から注目を集めた。迅速な検査(test)→追跡(trace)→治療(treat)につながる、いわば「3T」効果だ。しかし、予告された3回目の流行を食い止めることができず、ワクチン確保の遅れまで加わり、最近は色あせている様子だ。政府の入国禁止政策は、いつも論議を呼んだ。今年初めの中国に続き、現在は変異ウイルスが流行している英国などに対する入国制限の基準をめぐって賛否が分かれている。新型コロナの終息を予想するのも困難な7月、医学部の定員拡大などを発表して医療界と対立したことも、政府の誤った判断とされる。ワクチンの確保も同じだ。遅れて大統領までが追加物量の確保に乗り出したが、国内接種は早くても来年第1四半期となっている。一方、世界40カ国あまりは今年、接種を開始した。


チョ・ユラ記者 jyr0101@donga.com