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44年ぶりに月のサンプルを採取、中国の探査機が帰還

44年ぶりに月のサンプルを採取、中国の探査機が帰還

Posted December. 18, 2020 08:44,   

Updated December. 18, 2020 08:44

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「14億の中国国民が浮足立っている」

 

中国の無人月探査機「嫦娥(じょうが)5号」が月のサンプルを採取して17日未明、無事に帰還した。月のサンプル採取は1976年、旧ソ連の無人探査機「ルナ24号」以来44年ぶり。中国の主要メディアは一斉に、「中国が宇宙強国の隊列に入った」と伝えた。

中国国営の新華社通信は同日、「中国が月のサンプル採取に成功し、米国と旧ソ連に続き3ヵ国目に月の探査に成功した国家になった」とし、「3ヵ国目だが、嫦娥5号はこれまでの探査機とは異なる点が多く、『世界初』というタイトルが多い」と強調した。

 

同通信によると、嫦娥5号はこれまで人類が行ったことのない溶岩平原である「嵐の大洋」に着陸した。この地域の岩石と土壌は、他の地域に比べて比較的最近生成され、月の火山活動研究に役立つと期待される。中国国営紙グローバル・タイムズは、「昨年1月、嫦娥4号が人類初、月の裏面に着陸したのに続き、嫦娥5号も月の新たな地域を初めて探査し、『初』タイトルが続いている」と伝えた。 

 

採取したサンプルの重さが2キロに達するのも新記録だ。旧ソ連のルナ24号が採取した330グラムの約6倍の量になる。嫦娥5号が多量のサンプルを採取できたのは、地球に帰還する時に利用する燃料を大幅に減らしたためだ。過去、米国と旧ソ連の場合、月着陸船が独自保有した燃料を利用して地球に帰還した。しかし、嫦娥5号は、月の軌道で帰還船とドッキングする方式を利用したので、少ない燃料でも帰還が可能だった。

同通信は、「月の軌道での嫦娥5号と帰還船のドッキングは最高の宇宙技術」とし、「高速で移動する宇宙船を安全にドッキングさせるために研究陣が661回練習を行った」と伝えた。

中国は、今年7月に火星探査機「天問1号」を打ち上げたほか、今回嫦娥5号が任務を終えて無事に帰還し、「宇宙崛起」計画を着々と実行している。中国は昨年、27回のロケット打ち上げを通じて、66機の飛行体を宇宙に送り、今年も40機以上のロケットを宇宙に打ち上げた。来年も少なくとも80機以上のロケットを宇宙に打ち上げる計画だ。

中国の習近平国家主席は同日、嫦娥5号の無事帰還を祝って、プロジェクトに参加した研究陣に党・政・軍首長の名義で祝電を送った。習氏は、「今回のプロジェクトを通じて中国の航空宇宙技術に大きな進展を成し遂げた」と述べた。


金祺容 kky@donga.com