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沈鬱な金正恩氏…迎撃ミサイル実験場に何が

沈鬱な金正恩氏…迎撃ミサイル実験場に何が

Posted May. 29, 2017 09:04,   

Updated May. 29, 2017 09:06

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が28日、国防科学院で開発した「地対空迎撃誘導兵器システム」の発射実験を参観した。地対空ミサイルの発射実験は、昨年4月に初めて行われて以降今回が2度目だ。この間に性能改良をしたと見える。

朝鮮中央通信は、金委員長が「昨年に明らかになった迎撃誘導兵器システムの一部の欠陥も完璧に克服され、命中の正確度も高まった」と「合格」と評価したと伝えた。

公開された写真には、北朝鮮製の地対空ミサイル「KN06」が円筒形の発射管から発射される様子が写っていた。このミサイルは2010年10月、北朝鮮の軍事パレードの時に初めて公開されたもので、当時、自主射撃管制装置と自主位相配列レーダー、円筒形発射台が初めて登場し、情報当局の注目を集めた。ロシアのS300と中国のFT2000ミサイルを模倣したと見えるKN06は、射程距離が最大150キロに達すると推定される。

しかし、実験が成功したという報道に反し、労働新聞の写真の中の金委員長の表情は、過去のミサイル発射の度に喜んでいたのとは全く違った。金委員長は双眼鏡を持ったまま、大きな悩み事が生じたような表情で前を見つめ、周囲の雰囲気も同じだった。李永吉(イ・ヨンギル)総参謀部作戦総局長は手を後ろに組んだままうつむき、オ・クムチョル総参謀部副総参謀長も両手を合わせて罪を犯した人のように頭を垂れている。

 

また、李炳哲(イ・ビョンチョル)労働党軍需工場部第1部部長と別の幹部たちも不安と悲しみに満ちた表情だ。このため、ミサイル発射が成功しなかったか、目標を認知できないなど重大な欠陥があった可能性があると見られている。北朝鮮が、金委員長と側近たちが暗い表情の様子を公開したことは非常に異例だ。



周成河 zsh75@donga.com