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[社説]オバマ大統領も言及しない対北朝鮮制裁、中国を説得できるのか

[社説]オバマ大統領も言及しない対北朝鮮制裁、中国を説得できるのか

Posted January. 14, 2016 13:44,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は、13日の国民への談話と記者会見で、韓米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備に関する答弁で、「北朝鮮の核またはミサイルの脅威を考慮しつつ韓国の安全保障と国益を考えて検討していく」と述べた。一部で提起される戦術核配備については、「韓半島のこちら側にも核がなければならないとは思わない」と明確に線を引いた。

中国は、THAADの韓半島への配備は米国が中国を狙うものだと反発する前に、北朝鮮が核を放棄するように圧迫し、THAADを配備しなくてもいい環境を作らなければならない。韓国が、パトリオット・システムや「キル・チェーン」などで北朝鮮の核とミサイルに対処できないため、THAAD配備は避けられない面がある。これまで水面下にあったTHAAD問題を今や韓米両国が公論化する時になった。

朴大統領は、「北朝鮮の態度変化をもたらせるほどの新しい制裁が含まれた強力な対北朝鮮制裁決議案が(国連安保理で)生まれるよう外交努力を尽くしていく」とし、「この過程で中国の役割が重要だ」と強調した。しかし、北朝鮮の核実験の後、1週間が経っても朴大統領は中国の習近平国家主席と電話会談もできない状態だ。朴大統領が、「困難な時に手を握ることが最上のパートナーだ」とし、「中国が安保理常任理事国として必要な役割をすると信じる」と控え目な言葉で迫ったことを習主席が重く受け入れることを望む。

米国のオバマ大統領も、任期最後の一般教書演説を行った。当初、厳しい北朝鮮へのメッセージがあると予想されたが、「いかなる国も敢えて米国と米国の同盟国を攻撃するということすら考えられない。それが破滅に至るということを知っているためだ」と迂回的な警告にとどまった。北朝鮮について直接言及しないのは、徹底的に無視する考えがあるようにみえる。北朝鮮としては、無言の警告がさらに不安をかきたて、気になることだろう。しかし、3年連続、一般教書演説で北朝鮮核問題が外されたことから、米国の優先順位で後方に押し出されたためという見方もある。

米国も北朝鮮の核実験を知らなかったと朴大統領が明らかにしたことは、米国の対北朝鮮監視に弱点があるということであり、問題の余地がある。米国が核の傘を提供しても、北朝鮮の挑発を事前に把握できなければ先制攻撃は不可能で、攻撃された後の事後対応が可能なだけだ。米国が分からなかったといって、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が昨年12月15日に核実験を指示したことを今年1月6日に実際に強行するまで全く分からなかった無能な国家情報院と軍当局が免責されるわけではない。韓国政府の立場を同盟国である米国の一般教書演説に反映させられない外交部の無能さも問われなければならない。

米国や日本と緊密に協力し、中国、ロシアを説得して、北朝鮮を核を放棄せざるを得ない状況に追い込まなければならない。北朝鮮の無人機1機が13日午後、軍事境界線を越えて西部戦線最前方の都羅山(トラサン)観測所(OP)に現れ、韓国軍が機関銃を20発余り警告射撃して引き返した。北朝鮮の核実験後、約1000人の将兵が戦線を守ると言って転役の延期を申し出たことは頼もしい。