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[社説]金武星代表、公務員年金「6分の1」の改革を自画自賛するな

[社説]金武星代表、公務員年金「6分の1」の改革を自画自賛するな

Posted May. 04, 2015 07:22,   

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与党セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表は先週末に妥結された与野党の公務員年金合意案と関連して、「公務員年金改革は第19代国会の最大業績だ」と述べ、「これを基に経済を再生し、4大改革を早急に成功させるべきだ」と語った。公務員年金改革を事実上白紙化させたのに、気恥ずかしい自画自賛に他ならない。

与党セヌリ党の指導部は今回の合意案について、「国会先進化法のためにやむを得なかった」と言い訳した。国会先進化法という強力な武器を手にした最大野党新政治民主連合が、公務員労組の口にあわせて改革を拒否した原罪は批判されて当然だ。しかし、国政運営の責任を担っているセヌリ党が原則を捨てて、密室内での妥協案に合意し、国会先進化法のせいばかりにするのは、与党として無責任極まりない。

金代表は昨年9月、「公務員たちと背を向けても、必ず公務員年金改革を実現する」と大声を上げた。今年3月は、「選挙で票を失うことがあっても、財政赤字を減らし、国民年金との公平性を図る方向に向け、公務員年金改革を実現させる」と話した。そんな彼が、公務員労組や野党に屈服して、形ばかりの改革案に合意したのだ。いつも、「お互いにいいのがいい」というふうな形で難題を避けてきたセヌリ党の健康志向体質を改めて浮き彫りにした。

セヌリ党が特定集団の票を意識したり、自分たちの利益確保ため可決させてはならない法案に野党と歩調を合わせたりするのは、慢性的病気だ。2012年の大統領選挙を控え、国会での暴力を食い止めることを理由に、「多数決」という議会民主主義の大原則を放棄した国家先進化法に合意したこともそうだ。今年3月に可決させた金英蘭(キム・ヨンラン)法は、違憲的条項は盛り込ませたのに、いざ、国会議員たちの苦情介入は制裁対象から外した。同様に、国会議員らの利益と直結する公職者の利害衝突防止条項も洩らした歪曲された法案を作った。2013年1月、タクシーを公共交通手段として認める、世界のいかなる国でも目にできない法案を可決させた。大半の消費者たちの権益を侵害する大手スーパーの規制も、野党と一緒に可決させた。

金代表は昨年、7.14党大会での代表演説で、「政治家が人気に迎合すれば、その国に未来はない」と述べた。先月29日、再選補欠選挙での勝利直後までは、「半分の改革なら、国民が憤るだろう」として、公務員年金改革を貫くと誓ったことがある。朴槿恵(パク・クンへ)大統領と金代表が真剣に国民の憤った民心を意識しているなら、6日、国会本会議での処理に先立って、「改革案」という名に相応しい方向に合意案を正すリーダーシップを発揮しなければならない。