Go to contents

大学生が詰め掛けていた欧州の民宿、30・40代で賑わう

大学生が詰め掛けていた欧州の民宿、30・40代で賑わう

Posted June. 28, 2014 04:45,   

한국어

「最初、民宿を始めたときは、宿泊客の大半が、バクパッキングの大学生たちでした。ところが、数年前からは、会社を辞めた30、40代の人たちがが徐々に増え始めています」

イタリア・ローマで10年間韓国人向け民宿「バブアンドジャム」を経営しているノ・テクギュン氏(44)は、その間の変化について、このように話した。韓国人向け民宿は、一時は、旅行費用を節約するため、より安い宿所を探す大学生らの専有物だったが、今は、訪れる人たちの年齢層が、徐々に広まっているという。

実際、長期間の海外旅行者にとって、韓国人向け民宿は無くてはならない存在となっている。欧州の大都市ごとに、韓国人向け民宿数十ヵ所が、盛んに営業している。世界各地の韓国人向け民宿への予約代行サイト「民宿タナワ」(www.mindbacdanawa.com)には、100あまりの都市の約700件の韓国人向け民宿のリストが掲載されている。一例として、フランス・パリ、イタリア・ローマはもとより、スペイン・バルセロナの韓国人向け民宿は、それぞれ121ヵ所、44ヵ所、36ヵ所に上っている。

韓国人向け民宿での一泊費用は、1人当たり20〜30ユーロ(約2万8000〜4万3000ウォン)だ。ビジネスホテルの1泊費用が1人当たり70〜100ユーロ(約10万〜14万ウォン)なのに比べ、割安なほうだ。宿泊費は、都市ごとに差があるが、ユースホステルと同様のレベルだ。

韓国人向け民宿は、一般家庭を改造したものがほとんどだ。何人かが一緒に使う空間の「ドミトリー」には、2段ベッド3、4個が置かれており、一人旅の人たちは、その大半がここに止まる。同じ部屋で一緒に過ごすことになれば、一人旅の人も、同行を探すことができ、旅行情報を手にすることもできる。

英ロンドンで韓国人向け民宿を経営しているチョン某氏(34)は、「宿泊客らがリビングに集まって、ビールを飲みながら会話を交わすと、お互いに早く親しくなる」とし、「一部は韓国に帰って、会社を紹介するなど、旅行地での出会いが韓国にまで続く時もある」と耳打ちした。

韓国人向け民宿では、朝食や夕食著して韓国料理を提供していることも、魅力的要素といわれている。昨夏、英エディンバラに旅に行ってきた会社員のチェ某氏(32)は、「韓国人向け民宿に泊まる間、ブルゴギやキムチ、味噌鍋などの食べ物を食べることができ、感激した」と話した。

韓国人向け民宿には、女性の旅行者も多いほうだ。パリのとある韓国人向け民宿で長期間泊まっていたナ・ヒヨン氏(35、女)は、社会生活を始めてからちょうど10年目になった今年初頭、務めていた出版社を辞め、旅に出た」とし、「かつてなら、女性が1人で旅に出るのはなかなか容易ではなかったが、周りに経験者が多く、それほど苦労しなかった」と話した。

バブアンドジャムのノ氏は、「辞表を出したあと、『男は酒を飲み、女は海外旅行に行く』という言葉があるように、宿泊客の中には、女性の割合が圧倒的に高い」と説明した。

一部の利用客は、不満を訴えたりもする。たとえば、ウェブサイトやコミュニティなどに紹介されている施設やサービスに関する情報が、実際とは異なるという。一部の国では、正式に届け出ず、営業しているため、宿泊客が被害を受けても、補償を受けることが難しい時もある。

会社員のユ某氏(32)は、「昨夏、欧州への旅行に行く前に、ホームページに掲載されていた写真を見て、ある民宿に予約したが、いざ、着いてみたら、思っていたのとあまりにも違っていて、大変がっかりした」とし、「PRのための書き込みと実際の宿泊後記とを弁えることは容易ではない」と話した。