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南シナ海の領有権問題で中国とフィリピンが対決姿勢鮮明に

南シナ海の領有権問題で中国とフィリピンが対決姿勢鮮明に

Posted May. 11, 2012 08:18,   

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中国とフィリピンが南シナ海のスカボロー島(中国名・黄岩島)の領有権問題をめぐって対峙している中で、中国軍部が武力使用も排除しないという動きを見せている。

中国人民解放軍の機関紙・解放軍報は10日、「1尺の領土も奪われられない」という見出しの社説で、「フィリピン政府が1981年や1984年、06年に発行した地図には黄岩島が自分の領土に表示されていない」とし、「フィリピンがトリックを使っても黄岩島が中国の領土という事実を変えることはできない」と指摘した。さらに、「黄岩島の主権を奪取しようとする者が誰でも、中国政府と人民は許せないし、特に、人民解放軍はさらにこれを許容しない」とし、「中国を紙の虎と考えたら大きな勘違いだ」と強調した。先月8日、スカボロー島の近くで操業中だった中国漁船への取り締まり問題が契機に両国間で領有権紛争が触発されて以来、解放軍報が意見を示したのは初めてだ。

共産党機関紙の人民日報も、「中国が完全に違う選択をする可能性もある」とし、武力動員の可能性を示唆した。香港の明報は、同日フィリピン媒体を引用して中国が黄岩島海域に巡視船など、自国の船33隻を投入したと報道した。先週までも中国船は14隻に過ぎなかった。新しい派遣された船舶は中国が誇る先端巡視船の「漁政301号」と「海監75号と81号」などが含まれている。官営英字紙のチャイナー・デイリーは、中国が今度の事態を契機に来年までに巡察艦36隻を東部海岸に追加配置する計画だと報道した。経済制裁も本格化している。新華社通信は、中国の旅行会社がフィリピン旅行商品の販売を中断したと報じた。前日当局が発表したフィリピン産果物への検疫強化に続き人的交流も防ぐ方針だ。

フィリピンも退く気配を見せていない。8日、マニラではデモ隊が中国国旗の五星紅旗を燃やす場面があった。また、フィリピンの参議院議長は9日、「遠くに住んでいた隣人が刃物と槍を持ってきてあなたの領土を侵犯したらどうするか」とし、「あなたも大きな刃物を鋭く磨かなければならない」と話した。両国の葛藤がエスカレートしている中で、フィリピンのエネルギー会社のフィレクスが南シナ海で深海油田を試錐している中国海洋石油総公社と天然ガス共同解決策について話し合っていると知られ、対話を通じた解決も模索しているという観測も出ている。



koh@donga.com