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変えたり、取り揃えたり、叩いたりすれば…道は開ける

変えたり、取り揃えたり、叩いたりすれば…道は開ける

Posted February. 23, 2012 07:45,   

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3月15日から発効となる韓米自由貿易協定(FTA)は、韓国経済が、「通商大国」へと前進する歴史的転換点になるものと期待されている。しかし、FTAはあくまでも触媒に過ぎず、それ自体が先進国入りのお墨付きではない。専門家らは韓米FTAの発効にあわせ、FTAの効果を最大化するためには、民間と政府が手を取り合い、流通構造の革新など様々な対策を立てるべきだと口をそろえている。

●輸入業者の私腹だけを肥やさせるな

公正取引委員会は最近、メルセデスベンツやBMW、フォルクスワーゲンなど、欧州輸入車の価格バブルを巡り、実態調査を開始した。韓欧州連合(EU)間FTAが発効して8ヵ月以上経っているが、価格は据え置きであったり、むしろ値上がりしていることによるものだ。韓EU間FTAを受け、欧州製自動車への関税は、発効と同時に8%から5%へと下がったが、輸入車価格は寧ろ、多いところで数百万ウォンも値上がりしている。韓チリ間FTAを受け、チリ産ワインが国内で大きな人気を集めているが、チリ現地価格が1万ウォンもしない「モンテスアルファ」ワインが、国内では4万ウォンを超えている。

FTAを締結した最大の目的は関税撤廃による価格引き下げだが、効果が現れなければ苦労してFTAを締結した理由が消えてしまう。仁荷(インハ)大学の鄭仁𨥉(チョン・インギョ)教授(経済学)は、「今の前近代的な流通構造の下では、ややもすれば一握りの輸入業者の私服だけを肥やし、消費者価格はそのまま維持される可能性が高い」と述べ、「消費者の利益が実現するよう、政府は流通構造の改善に積極的に乗り出すべきだ」と強調した。

●「税関で『原産地』の模擬検証」

国内企業各社がFTAを有効的に活用できない最大の理由は、「原産地認証」と言う高い壁に遮られているからだ。FTAは当事者同士の貿易の恩恵であるだけに、製品に記される「韓国製」の管理に多くの力を注がなければならない。アジア向け貿易赤字の激しい米国やEUは、中国や東南アジアで生産された製品が、韓国製に偽装されFTAにただ乗りするのを、FTA交渉期間中警戒してきた。

韓米両国は、企業の原産地管理を、「自主発行制」と規定し、企業ごとに自主的に原産地証明書を発行することになっている。国内税関が事前に確認しないだけに、原産地問題が生じれば、米税関が直接調査に乗り出すこともありうる。関税庁の朴ファンジュ事務官は、「企業各社は原産地認証に徹底的に備えなければならないが、税関の方も模擬検証やコンサルティングの提供を通じ、原産地認証への認識を強化させている」と主張した。

●現地の流れを読み、適合型で攻略

専門家らは、農食品や製薬分野のように、韓米FTAによる打撃が大きな産業ほど、現地市場の流れを読み、韓国製ならではの特長を活かし、米市場を逆に攻略すべきだとアドバイスしている。これらの分野で、米国の競争力が圧倒的なのは事実だが、同時に米国は世界最大規模の市場なだけに、「適合型戦略」を立てれば、相当な輸出成果を上げることができるという。

代表的な産業は、農産物食品分野だ。今年、米メディア各社は、「2012年、新たに浮上するであろう10大食品産業トレンド」に韓国食品を盛り込んだ。特にキムチなど、韓国ならではの「辛味」を活かした食べ物や、塩、食用油で味付けした「調味海苔」が人気があることが分かった。KOTRAは、「中国や日本、タイなど、他のアジア諸国の食べ物とは異なる韓国ならではの強い辛味が、米消費者らから注目を集めている」と述べ、「韓国型『お弁当海苔(調味海苔)』も同様に、米子供らのおやつとして人気だ」と伝えた。

製薬分野では、韓国ならではの漢方薬剤や天然成分を活かした「生薬」を活用すべきだと言う意見も出ている。最近、米国人の間で東洋医学や天然原料新薬への関心が高まっているからだ。製薬協会の関係者は、「天然原料新薬の可能性を高めるためには、国内規制から緩和すべきだ」と述べ、「米消費者が韓国の医薬品を信頼して購入ができるよう、国家イメージの向上作業も平行すべきだ」と主張した。



january@donga.com constant25@donga.co