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「車の天国」米国にも原油高響く…公共交通利用者が増えた

「車の天国」米国にも原油高響く…公共交通利用者が増えた

Posted June. 10, 2008 08:31,   

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米国内の平均ガソリン価格が史上初めて1ガロン(3.78リットル)=4ドルを超えた。

全米自動車協会(AAA)は8日、米国人がガソリンスタンドで購入するガソリンの平均価格が、前日より2セント高い1ガロン=4.005ドルを記録したと発表した。カリフォルニア州のようにガソリン価格が高い地域はすでに4ドルを越えているが、全国の平均価格が4ドルを超えたのは初めて。

しかし、米国の各精油会社では、最近高騰し続けている国際原油価格の上昇分を、まだガソリン価格にきちんと反映していないのが現状だ。このため、専門家たちは1バレル=130ドルを超える原油高の現象が続けば、1ガロン=5ドルを突破するのも時間の問題だと見ている。

1ガロン=4ドルの価格をリットルで換算すれば、1リットル=1.05ドル。ほかの国の基準から見れば、米国のガソリン価格は依然として安いほうだが、米国人たちはほかの国より自動車を多く利用しているため、燃料高が家計に及ぼす衝撃はさらに大きい。

ガソリン価格が高騰し、これまでの原油高にはびくともしなかった米国人たちも変わり始めている。まず、公共交通機関の利用者が増えた。今年に入って、ニューヨークやアトランタなどの主要都市ででは、自動車の代わりにバスや地下鉄、電車で通勤する米国人が大幅に増えた。

実際、ニューヨークに隣接するニュージャージー州のバス停や駅周辺の駐車場は常に満車の状態だ。

スクーター族も増えた。公共ラジオの「NPR」によれば、今年第1四半期(1月〜3月)、全米でのスクーター販売は、昨年同期より7%増加した。ニューヨーク周辺での増加の幅は25%に上る。1ガロンで走れる距離が160キロを超え、乗用車の5倍に達するほど燃費が優れているためだ。

また、国境地帯に住む米国人の中には、メキシコ国境を越えてガソリンを入れるなどしている。

一方、米国内でも南部と中部周辺の農村地域に住む低所得層が、原油高によってさらに大きな打撃を受けていると、ニューヨークタイムズが9日付で報じた。

ミシシッピーやアラバマ州の一部の農村地域では、ガソリンの購入にかかるコストが、全体所得の14%を超えているという。そもそも公共交通網のない農村地域では、ガソリン価格が値上がりしても、やむを得ず自動車を利用せざるを得ないが、所得は相対的に低いためだ。



kong@donga.com