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脱北の元国軍捕虜夫婦、北朝鮮送還の危機

脱北の元国軍捕虜夫婦、北朝鮮送還の危機

Posted November. 20, 2003 23:04,   

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中国で偽造パスポートを利用して韓国への脱出を試みて浙江省杭州公安当局に逮捕された元国軍捕虜の北朝鮮脱出者(脱北者)チョン・ヨンイル(72)氏とチェ・ウンヒ(68)氏夫婦が北朝鮮と隣接した圖門(トゥモン)の脱北者収容所に収容された模様だ。

駐中韓国大使館は20日、これら夫婦の北朝鮮への送還を防ぐため中国当局と交渉を行っていることを明らかにした。

大使館の関係者は、「チョン氏が元国軍捕虜であることはほぼ確実で、中国側にチョン氏夫婦の身元安全の保障と韓国への帰還を要請した」と述べた。

チョン氏夫婦が収容された圖門の脱北者収容所は、北朝鮮情報機関の関係者や国境守備隊兵力が脱北者の引き受けのために週に何度も出入りする、事実上の北朝鮮への送還待合所であるため、チョン氏夫婦身柄の行方は不透明な状況だ。

大使館の関係者は、「中国公安がチョン氏夫婦を圖門に送ったのは、時間的に見て中央政府の決定というよりは逮捕された脱北者に対する一般的な処理方針によるものだ」とし、「韓国政府が正式にチョン氏夫婦の韓国行きを要請しただけに、強制的に北朝鮮に送還することは困難だろう」と述べた。

チョン氏夫婦は9月15日に北朝鮮を脱出し、数回にわたって朝鮮族代理人を通じて北京の韓国大使館に自身の身分と韓国行きの意思を明らかにしてきたが、大使館から「政府が把握している生存国軍捕虜の名簿にないだけに、身元確認のために待ってほしい」という知らせを聞いた後、浙江省に移動し偽造パスポートを利用して航空便で入国しようとして逮捕された。大使館側は脱北国軍捕虜の帰還に安易に対応したという指摘に対して、「チョン氏が直接領事部に乗り込んで亡命申請をしないで朝鮮族代理人をたてた、身元確認をする間北京で待ってほしいと伝えたが、ブローカーの勧めに偽造パスポートで性急に帰国しようとして逮捕された模様だ」と説明した。

チョン氏の帰国を援助してきた「北朝鮮拉致家族の集まり」のチェ・ソンリョン代表によると、慶北永川(キョンブク・ヨンチョン)出身のチョン氏は1951年国軍に入隊し、6師団19連隊3大隊2中隊2小隊に服務し、53年7月江原道金化郡(カンウォンド・キムファグン)ジェアムサン高地戦闘の際に北朝鮮に捕虜にされた。彼は故郷にただ一人の肉親である弟のチョン・スイル氏がいると話している。



yshwang@donga.com