日本の中学校歴史教科書の検定に対して政府が強い遺憾の意を明らかにし、「根本的な歴史歪曲の防止対策」を要求した。日本の一部の教科書が、自国中心的に過去を誤ちを合理化し美化する内容を盛り込んでいるのを確認したことによるものである。「誤った歴史教育」を固執する日本、そんな教育を受ける日本の若者の未来、そして韓日関係のこれからを懸念しないわけにはいかない。
検定で通過した教科書は、韓国と中国の強い抗議により、ある程度は修正された部分もあるという。しかし総体的に『自国自賛』史観を基にした歪曲と問題点が消されたわけではない。例えば、従軍慰安婦問題だけでも教科書8社のうち5社が削除した。いわゆる「自虐史観」から抜け出なければならないという趣旨を掲げた「新しい歴史教科書を作る会」等の右翼グループが煽動した通りに流れによるものだ。
日帝の植民地支配も加害行為等を最少化し、これらの膨脹政策と侵略戦争を肯定的に書き、隣国の韓国や中国の歴史は見下げ、日本の優越性を浮き彫りにした。いわば、太平洋戦争、満州占領、中国侵略に関する記述も、美化したり日本式自賛史観に合わなければ、削除するということで教科書検定を終えた。
日本は「開かれた」国際社会のリーダーになりたがっている。例えば、国連安全保障理事会の常任理事国に進出することも狙っている。それなのに歴史認識は、開かれた普遍性で見ていく事はおろか、むしろその逆の「閉ざされた」閉鎖性に向かっている。ドイツの如く、戦争犯罪処理を明確にもできない日本が、ここに来て加害行為自体を歴史から消そうとしている。隣国と世界の民心に逆らい、「小さくても光輝く皇国」「神の国」というような自賛に溺れることは日本のためにも不幸なことである。
日本は自ら犯した歴史的な過ち、戦争犯罪、加害行為について心から反省し、歴史に記述するべきである。現在問題の教科書が、どのくらい採択されるかが注目される。日本の知性が生きていて、隣国と世界にたてつきながら若い世代に教えようとするなら、そのような歪んで偏った教科書に陥ってしまってはいけない。
これまであいまいな対処してきた韓国政府も反省するべきである。そして遺憾表明程度で済むと思ったらとんでもないことである。今こそ具体的な行動で、我々の抗議の意思を伝えるべきである。