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説話と古典文学を武器に Kゲーム、世界市場を攻略

説話と古典文学を武器に Kゲーム、世界市場を攻略

Posted March. 31, 2026 09:12,   

Updated March. 31, 2026 09:12


韓国ゲーム業界では最近、古典小説の道士「田禹治(チョン・ウチ)」やトッケビ(鬼)など韓国的素材を前面に打ち出した大型新作の開発が相次いでいる。内需市場の飽和と利用率低下で成長が停滞する中、Kカルチャーを突破口に活路を見いだそうとしている。「KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ」が世界的な人気を集めるなど韓国文化への受容度が高まる中、独自の文化的色彩を武器に欧米のPC・コンソール市場を攻略する構えだ。

● PC・コンソールへ広がるKファンタジー

30日、ゲーム業界によると、複数の大手ゲーム会社が韓国的世界観を基盤とした新作開発に着手している。クラフトンは作家イ・ヨンド氏のファンタジー小説『涙を呑む鳥』を原作とするオープンワールド型アクションRPG『プロジェクト・ウィンドレス』を開発している。トッケビやシルム(韓国相撲)、ユンノリ(韓国の伝統的なすごろくゲーム)など伝統要素を視覚的に表現し注目を集めている。

ネクソン子会社のネクソンゲームズは古典小説『田禹治伝』をモチーフにしたアクションアドベンチャー『ウチ・ザ・ウェイフェアラー』を準備している。朝鮮後期を舞台に妖怪や道術、民間信仰を融合した「朝鮮ファンタジーアクション」を掲げる。ウィメイドマックス傘下のマッドエンジンも、韓国伝統の仮面と説話を深く取り入れたRPG『プロジェクトTAL』でグローバルコンソール市場を狙う。

これまでゲームの物語は主に「中世ファンタジー」の世界観が主流だった。「ロード・オブ・ザ・リング」など西洋ファンタジー文学を基盤に、エルフやドラゴン、騎士、魔法といった設定が一般的だった。こうした馴染みのある装置と「剣を持つ騎士は近接攻撃、杖を持つ魔法使いは遠距離攻撃」という直感的な戦闘体系により、ユーザーは親しみやすさと没入感を感じてきた。「中世ファンタジー」は文化的異質感によるリスクなしにグローバル市場に定着できる、最も安全な選択肢だった。

しかし内需市場の成長が頭打ちとなり、業界の雰囲気も変わった。検証済みの公式だけに頼る生存方式には限界があるという判断が広がったのだ。独創的な知的財産権(IP)でグローバルなブランド認知度を高め、長期的な収益基盤を築こうとする体質改善の動きとみられる。

● アジア発の叙事の成功が後押し

自国の伝統文化を前面に出したアジアのゲームがグローバル市場で相次いで成功したことも、こうした戦略転換を後押ししている。中国のゲームサイエンスが2024年8月に発売したアクションゲーム「黒神話:悟空」は、「西遊記」を再解釈し、発売1カ月で2千万本以上を販売した。欧米権のユーザーには馴染みの薄い東洋古典を題材としながら、圧倒的なグラフィックとゲーム性で高評価を得て、伝統文化が世界市場でも通用することを示した。日本のフロム・ソフトウェアの「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」も戦国時代末期を舞台にした忍者の物語で世界的ヒットとなった。

業界関係者は「巨額の資本が投入されたKファンタジー新作の成否は、韓国の伝統叙事がどこまでグローバルユーザーに魅力的に映るかを測る試金石になる」とし、「結果次第では国内外のゲーム会社が韓国的な背景を採用する流れが一層加速するだろう」との見方を示した。


ハン・チェヨン記者 chaezip@donga.com