
トランプ米大統領が4日、デンマーク領グリーンランドの併合に意欲を示して以降、米国、デンマーク、グリーンランドが初めて高官級で事案を協議したが、立場の隔たりを確認するにとどまった。米国は併合の必要性を主張し、デンマークとグリーンランドは「受け入れられない」と強く反発した。
14日、米紙ワシントン・ポストなどによると、バンス副大統領とルビオ国務長官は同日、ワシントンのホワイトハウスで、デンマークのラスムセン氏、グリーンランド自治政府のモッツフェルト外相と約1時間会談した。米側は安全保障上の理由からグリーンランドを領有する必要があると主張し、デンマーク、グリーンランド側は改めて拒否の姿勢を示した。ラスムセン氏は会談後、「われわれは米国の立場を変えることができなかった。グリーンランドをめぐり、米国とは根本的な意見の相違がある」と述べた。
一方で、高官級作業部会を設け、協議を継続することで合意した。ラスムセン氏は特に、デンマークの「レッドライン」を尊重する枠組みに焦点を当てるべきだと強調した。グリーンランドを米国に引き渡すことはできないとの立場を示した形だ。
トランプ氏は会談直前、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、「グリーンランドは米国の次世代ミサイル防衛網『ゴールデン・ドーム』の構築に不可欠だ」と投稿し、併合の必要性を改めて強調した。米国が確保しなければ、ロシアや中国が影響力を強めるとする主張も繰り返した。トランプ氏が昨年5月に打ち出した「ゴールデン・ドーム」は、△アイアンドーム△ダビデスリング△アローで構築されたスラエルの多層ミサイル防衛システムに類似した、米国の次世代ミサイル防衛システムだ。
こうした米国の動きに対し、スウェーデンはデンマークの要請を受け、グリーンランドに部隊を派遣した。クリステション首相はX(旧ツイッター)に「一部の将校がきょう、グリーンランドに向かった」と投稿した。ドイツ、フランス、ノルウェーも、デンマークへの部隊支援を約束している。
これら欧州の部隊は、グリーンランド内の主要施設を防衛する「北極の忍耐」作戦を遂行する。米国の支援がなくとも、北大西洋条約機構(NATO)加盟国であり欧州の主要国としてグリーンランドを防衛できることを示す狙いがあるとみられる。米紙ニューヨーク・タイムズは、「NATO同盟国の領土を強制占領できるとするトランプ氏の考えは、欧州の指導者に大きな衝撃を与えた」と指摘し、1949年のNATO創設以来77年間、加盟国間での直接的な武力衝突が一度もなかった同盟全体を大きく動揺させていると指摘した。
チャン・ウンジ記者 jej@donga.com






