
米国とウクライナは23日(現地時間)、スイス・ジュネーブで高位級会談を行い、ウクライナ戦争終結に向けた「和平枠組み」を策定した。両国は会談後の共同声明で、「協議は非常に生産的だった」とし、「いかなる合意もウクライナの主権を完全に保障し、持続的で公正な平和を担保すべきであることを再確認した」と付け加えた。
これにより、2022年2月のロシアによる侵攻から3年9カ月続いた戦争終結に向けた契機が整ったとの見方が出ている。2日前、トランプ米大統領はウクライナのゼレンスキー大統領に「27日までに停戦案に合意せよ」と迫った。
だが米国側が提示した停戦案にはウクライナに不利な内容が多く、ウクライナだけでなく英国、フランス、ドイツなど欧州主要国も懸念を示し修正を求めている。トランプ政権が作成する最終停戦案にどこまで反映されるかが焦点だ。
● ルビオ長官とゼレンスキー氏「会談は前向き」
米国のルビオ国務長官と、ウクライナのアンドリ・イェルマーク大統領府長官は23日、ジュネーブで和平案交渉を行った。両者は「今回の議論で、従来より精緻化された和平枠組みが整えられた。最終決定は両国大統領が下す」と述べた。
今回の会談は、トランプ政権が28項目からなるウクライナ戦争和平計画をウクライナに提示し、受け入れを迫った後に行われた。ルビオ氏は「残る争点はいくつかあるが、乗り越えられない障害ではない。最終的には合意に至るだろう」と自信を示した。ゼレンスキー氏はテレグラムで「米国代表団と対話が進行中であり、トランプ大統領側が我々の声を聞いているというシグナルが重要だ」と書き込んだ。
しかし停戦案の詳細をめぐるウクライナと欧州側の不満は大きい。英紙フィナンシャル・タイムズによると、米国の案には、ロシアが2014年に強制編入した南部クリミア半島と、今回の戦争後ロシアが大半を占領している東部ドンバス(ルハンスク州・ドネツク州)の全域を「事実上のロシア領」と認める文言が含まれている。米国がこれまで使ってきた「事実上ロシアが支配する地域」より、ロシアに有利な表現だ。
一方、ウクライナへの安全保障は十分に明記されていない。ウクライナと欧州は、「ドンバス全面放棄」ではなく現前線を基準とする交渉を進める修正案を提示した。また、米国が主張する60万人より多い80万人規模のウクライナ軍維持、NATO(北大西洋条約機構)に加盟しない代わりにNATO式集団防衛と同等の米国による安全保障も要求している。
● 難しい選択迫られるゼレンスキー氏
トランプ氏は同日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「ウクライナは米国の努力に感謝を全く示していない」と投稿し、ウクライナが不利な案を拒否する可能性に備えて圧力を強めたとみられる。
ゼレンスキー氏は現在、国内外で苦境に立たされている。コメディアン時代のパートナーだったティムル・ミンディチ氏が、政府発注事業費1億ドル(約1470億ウォン)をリベートとして受け取ったとされる大規模汚職事件で批判を浴びているためだ。さらに多くの国民は「ドンバス完全放棄」を事実上の降伏と受け止めている。
申晋宇 niceshin@donga.com






