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トランプ大統領を先に会った習氏と高市氏、きょう慶州首脳会談を調整

トランプ大統領を先に会った習氏と高市氏、きょう慶州首脳会談を調整

Posted October. 31, 2025 09:23,   

Updated October. 31, 2025 09:23


中国の習近平国家主席と高市早苗首相が、慶州(キョンジュ)アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議2日目の31日に首脳会談を行う方向で調整している。実現すれば、21日に就任した高市氏の初の日中首脳会談となる。両首脳が、中国のレアアース(希土類)の武器化、東日本大震災後の中国による日本の一部水産物輸入禁止、東・南シナ海での両国軍事活動など敏感な議題を議論するかに関心が集まる。

2014年以来11年ぶりに韓国を訪問した習氏は30日、トランプ米大統領との首脳会談で、両国の貿易戦争の拡大自制で一致し、極端な衝突を避けた。これにより、中国が韓国や日本などと交渉する余地も広がったと評価されている。

習氏は訪韓最終日の11月1日に李在明(イ・ジェミョン)大統領と初の首脳会談を行う予定であり、その前日に高市氏と会う見通しだ。習氏は普段からトランプ氏が展開する安全保障・貿易政策について「一方的主義と保護主義に共同で反対すべき」との立場を強調しており、日中首脳との会談でもこの立場を示し、日本との協力拡大を模索するとみられる。

高市氏も30日、韓国へ出発する前に東京の首相官邸で記者団に、習氏との会談について「調整中」と述べた。「主要首脳との間で確実な信頼関係を築きたい」とも強調し、議題が合えば日中首脳会談に臨む意向を示した。

高市氏は28日、訪日したトランプ氏と初の首脳会談を行い、2日後に慶州で李氏と初の韓日首脳会談も行った。韓米の首脳と先に会ったうえで、習氏との会談を進めていることになる。

27日には、茂木敏充外相が中国の権力序列2位の李強首相とASEAN首脳会議が開かれたマレーシア・クアラルンプールで会談した。翌日、中国の王毅外相も茂木氏に電話し「両国の高位級交流は両国関係の発展に重要な意味を持つ」と強調し、日中首脳会談の可能性を高めた。

ただし、中国は、太平洋戦争のA級戦犯が合祀されている東京・靖国神社をたびたび参拝し、反中・親台湾色が強い高市氏の首相就任に不快感を隠していない。習氏は異例にも高市氏に就任の祝電を送らず、代わりに李首相が非公開の祝電を送った。


黃仁贊 hic@donga.com