Go to contents

「GTX延長公約見たでしょ?」 総選挙ムードに便乗した企画不動産が猛威

「GTX延長公約見たでしょ?」 総選挙ムードに便乗した企画不動産が猛威

Posted March. 11, 2024 08:41,   

Updated March. 11, 2024 08:41

한국어

今月8日午後、京畿道平澤市(キョンギド・ピョンテクシ)の平澤芝制(チジェ)駅から車で20分あまりの距離にある農村地域。1台の中型車がやっと通れる田んぼの裏に、木の生い茂った小さな里山が姿を現した。田んぼの道に沿って500メートルを入ると、道が途絶え、大人1、2人が歩いて通れる散策路が出てきた。

この山は昨年7月、A法人が2億2000万ウォンで購入後、今年1月に土地の4分の1を22人に分けて売った。22人から受け取った金は、計3億9000万ウォン。全体の土地を全て売却すれば、土地の売却価格は15億9000万ウォンになる。半年の間に価格が8倍近く「ポン菓子」になったのだ。近隣の公認仲介事務所は、「この山にお金が縛られている投資家から、土地を転売してほしいという連絡が来るが、開発が難しい土地なので容易ではない」とし、「A法人が、首都圏広域急行鉄道(GTX)の延長や半導体工場の開発などを前面に出して、開発可能性が高いようにPRしたと聞いている」と伝えた。

総選挙を控えて、政府の鉄道・道路・産業団地などのインフラ投資計画と政界公約などが続々と発表され、企画不動産の詐欺が頭をもたげている。総選挙の公約を前面に出して開発価値が高いようにPRするが、実際は開発の可能性が事実上ない土地を価格を膨らませて売ることが多く、注意が必要だという指摘が出ている。

10日、国土交通部の実取引価格の公開システムと不動産プラットフォーム「マンション実取引価格」(アシル)によると、今年1~3月(9日基準)に首都圏で土地取引が最も多く行われた上位10件の邑面洞は、京畿華城市(長安面・雨汀邑・松山面・八灘面・麻道面・郷南邑・南陽邑)、平沢市(安仲邑)、龍仁市(処仁区陽智面)、京畿楊平郡(江下面)であることが分かった。いずれも鉄道の開通や延長、半導体産業団地の造成など、インフラ公約が集中している地域の近くだった。

これら10の邑・面・洞で行われた土地取引は計1991件。そのうち20.9%(416件)が、28の筆地で集中的に行われた。1つの土地を平均15件に分けて売ったという意味だ。企画不動産をめぐる詐欺は、開発好材料が発表された地域周辺で、開発が難しい勾配の高い山や盲地(道のない土地)などの林野を安い価格で購入後、持分を細かく分けて高く売り返すやり方で行われる。龍仁の公認仲介事務所の関係者は、「持分取引が10件以上行われた土地は、企画不動産が介入した可能性が高い」と話した。

専門家らは、総選挙を控え、インフラ公約が殺到しており、このような詐欺がさらに幅を利かせかねないと懸念している。KB国民(クンミン)銀行のパク・ウォンガプ不動産首席専門委員は、「公約と関連のある土地だとしても、必ず現場を見回して相場を比較してみなければならない」と話した。


チェ・ドンス記者 オ・スンジュン記者 firefly@donga.com