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寄贈された死者の人体組織の17%を廃棄、半分が「単純なミス」

寄贈された死者の人体組織の17%を廃棄、半分が「単純なミス」

Posted October. 13, 2022 08:58,   

Updated October. 13, 2022 08:58

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国が寄贈を受けた骨や血管、軟骨などの人体組織のうち、16.6%は使用できないまま廃棄されていることが分かった。人体組織を採取したり加工する過程で、ミスをしたり指針を守らず廃棄されることが少なくなかった。

保健福祉部は12日、このような内容の「韓国公共組織銀行の総合監査の処分要求書」を公開した。福祉部と与党「国民の力」の李鍾成(イ・ジョンソン)議員によると、韓国公共組織銀行は2019年から今年6月までの3年半の間、寄贈された遺体や負傷者などから骨や羊膜、筋膜、血管、軟骨、アキレス筋などの人体組織1万6137件を採取および加工し、移植材として作った。主に死者から寄贈されるが、切断などの重症外傷患者から一部の人体組織の寄贈を受けることもある。

しかし、寄贈された人体組織のうち16.6%にあたる2686件が廃棄された。その原因を調べると、指針未順守などのずさんな管理による廃棄が少なくなかった。全廃棄量2686件の半分以上の1413件は、組織採取や加工、分配過程で問題が生じた場合だった。

特に組織採取の過程で、義務事項である血液検査を漏らしたり包装材の損傷で汚染されたこともあった。作業者のミスで人体組織の加工過程で時間を遵守しなかったり、保存溶液の容量基準を合わせられなかった場合や、検査記録紙漏れなども明らかになった。人体組織の加工後、各病院に分配する過程で発生した廃棄も少なくなかった。

12日、国会保健福祉委員会の国政監査場でも、韓国公共組織銀行の人体組織のずさんな管理が俎上に載せられた。李議員は、「人体組織を分配する医療機関44ヶ所のうち、1ヶ所だけが契約を締結し、残りの42ヶ所は何の契約もなしに人体組織を取引している」とし、「このため、分配金が入金されなかったり、医療機関の過失で廃棄が発生しても費用請求が難しいのが現状だ」と指摘した。

ずさんな管理の中、韓国国内の人体組織のドナーは減り続けている。国民の力のチェ・ヨンヒ議員によると、人体組織のドナーは、2017年の414人から昨年は104人に減った。今年も9月までに166人の寄贈にとどまった。福祉部は、韓国公共組織銀行に対して人体組織のずさんな管理だけでなく、超過勤務管理の不良、手当ての重複支給、研究開発費指針の違反などが問題だと見て、機関警告を下した。


柳根亨 noel@donga.com