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尹大統領100日記者会見、国政運営と人事刷新のビジョンが見えない

尹大統領100日記者会見、国政運営と人事刷新のビジョンが見えない

Posted August. 18, 2022 08:41,   

Updated August. 18, 2022 08:41

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尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は17日、就任100日の記者会見を行い、「これまで国民の応援もあり、手厳しい叱責もあった」とし、「常に国民の意思に注意を傾ける」と述べた。尹大統領は会見の冒頭約20分間、就任後の国政成果について詳細に説明した。韓米首脳会談を通じて韓米同盟を再建し、経済政策の基調をグローバルスタンダードに合致するように変えたという内容だ。規制改革と不動産価格の安定も成果として提示した。しかし、尹大統領の支持率が20%台後半~30%台序盤まで墜落した状況で、就任100日を成功的な軟着陸だと評価することは難しい。

代表的なのが人事の失敗だ。検察出身と知人に偏った大統領室人事は、縁故採用論議に拡大した。お粗末な検証により教育・年金改革の責任を負わなければならない主務長官はまだ空席だ。しかし尹大統領は、「国民の目線で丁寧に確認する」と述べただけで、具体的な人事案には触れなかった。目に見える刷新の青写真どころか、刷新の意思も国民の目線には及ばなかった。このような状況で、国政のもう一軸の政権与党の非常対策委員に検察捜査官出身の尹大統領の側近が指名されたことも納得できない。与党の要人問題に背を向けた民心をしっかり認識しているのか疑う理由だ。

尹大統領は100日間の主要成果として、前政権の所得主導成長や脱原発政策の廃棄なども提示した。前政府の政策で誤りがあったなら、むろん是正して正さなければならない。しかし、政権勢力は「無条件の反対」を越えて国政運営の青写真やビジョンを出すべきだが、そうなっていない。国政全般を網羅するアジェンダが見られないため、政府の国政運営の方向が分からないという指摘が絶えないのではないのか。

尹政府が推進する8・16住宅供給対策や法人税制の整備が成果を出すには、すべて国会で関連法案を処理しなければならない。そのためには、過半数の議席を持っている巨大野党の同意と協力が必須だ。しかし、尹大統領がこれまで野党指導部と胸襟を開いて立法事項を議論したという話を聞いたことはない。国政成果を出すためにも野党と隔意のない対話に臨まなければならない。

尹大統領は記者会見の冒頭発言で、「国民」という単語を20回も言及した。国民の意思に注意を傾け、国政刷新に臨むという意思の表現かもしれないが、百語の言葉より具体的な行動と実践を見せなければならない。参謀のせい、野党のせいにせず、大統領自ら刷新と変化を先導しなければならない。これまで口調や態度が傲慢に映ったなら、大胆に変えなければならない。それが国政刷新の第一歩になる。