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2期連続の0%台成長、輸出を活気づけなければ突破口は開かない

2期連続の0%台成長、輸出を活気づけなければ突破口は開かない

Posted July. 27, 2022 09:09,   

Updated July. 27, 2022 09:09

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韓国の成長率が2期連続で0%台にとどまった。韓国銀行(韓銀)は、今年第2四半期の韓国の実質国内総生産(GDP)は第1四半期に比べて0.7%成長したと発表した。0.6%だった第1四半期に続き、0%台の成長に止まったのだ。昨日、国際通貨基金(IMF)も、世界成長率の予測を下方修正し、韓国の今年の成長率の予測値を2.3%へと0.2%引き下げた。

経済成長の減速も問題だが、さらに大きな不安材料は輸出が減少したことだ。第1四半期までは前期比3.6%増で韓国経済を支えていた輸出だが、第2四半期にはウクライナ戦争や中国主要都市のコロナ封鎖などの影響で3.1%も減少し、成長率を引き下げた。新型コロナが落ち着きを見せていた第2四半期に、国民が「リベンジ消費」に動き民間消費が3.0%も伸びなかったら、成長率はさらに下がるところだった。コロナの再拡大で消費が萎縮すれば、第3四半期の状況は難しくなるだろう。

主要輸出大企業はすでに業績悪化に備え始めている。第2四半期の売上が昨年より伸びたにもかかわらず、営業利益が14%減少したポスコは非常経営を宣言した。景気減速にともなう需要弱化で、メモリー半導体の価格が大幅に下落するだろうという予測に、三星(サムスン)電子やSKハイニックスも赤信号がともっている。第2四半期に企業の設備投資がマイナス1.0%に後退したのも、企業の投資心理が冷え込み始めたことを意味する。最近では、米国の緊縮に合わせて基準金利を引き上げる韓国と違って、日本の中央銀行は金利を据え置き、円安を容認したことで、世界市場で韓国商品の価格競争力が日本より弱まる事態まで起きている。

韓国のように輸出で暮らしている国は、難局を打開する突破口も結局輸出から見いださざるを得ない。これまで関連省庁が打ち出した貿易金融の拡大や中小企業への輸出支援などの対策では、状況を根本的に変化させるのは難しい。政府は、米国・欧州連合(EU)などと連係したフレンドショアリングの拡大、韓国が損する構造に変わっていく中国との貿易関係の見直し、原材料を安定的に確保できるサプライチェーンの確保など、新しい輸出戦略の詳細な下絵を出さなければならない。

これと共に、政府と公共部門が民間と手を組んで、世界を相手に原子力発電所や先進兵器の輸出に拍車をかける必要がある。企業も原油高で資金が溢れている中東の大規模な建設・プラント事業に積極的に参入するなど、輸出の活路を開く新しい機会をとらえなければならない。