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尋常でないコロナ感染ペースの拡大、マスクを外す時ではない

尋常でないコロナ感染ペースの拡大、マスクを外す時ではない

Posted June. 28, 2021 09:02,   

Updated June. 28, 2021 09:02

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政府は、来月1日から適用される地域別「距離確保」段階を、昨日発表した。首都圏は8人以下の集まりと飲食店及びカフェの夜12時までの営業が許容される第2段階を適用するが、2週間は6人まで許容する猶予期間を置くことにした。非首都圏は、会合の人数と営業時間の制限のない第1段階を適用するが、忠清南道(チュンチョンナムド)を除く大半の地域は2週間の履行期間を設け、8人までの会合のみ認めることにした。

政府が地域別に猶予期間を設けた理由は、しばらく落ち着きを見せていた新型コロナの感染ペースが拡大に転じたためだ。学校や塾をはじめ、宗教施設、屋内スポーツ施設、保育所などで集団感染が続き、昨日まで5日間連続で600人台の患者が出た。特に、電波力が最も強いデルタ変異が全世界に広がっている中で、先週末の2日間、海外流入感染者数が100人を超えると集計された。彼らがデルタ変異に感染したかどうかは確認されていないが、海外からの流入患者が増えれば、デルタ変異が拡大する可能性も高まらざるを得ない。

感染ペースが尋常でない中、夏休みシーズンを控え、「距離確保基準」を緩和したのが「油断してもいい」という間違ったシグナルを与えるのではないか懸念される。このまま患者数が急増し、保健人材の多くを疫学調査に投入しなければならない状況になれば、下半期の大規模接種計画にも支障を来たすことになる。接種計画に支障が生じれば、再び感染拡大に転じる悪循環に陥る恐れが大きい。

特に、1回目の接種率が約30%の段階で、1回目の接種者に屋外マスク着用の義務を解除したのは、早すぎた感がある。韓国に先立って屋内外でのマスク着用の義務を解除した国も、デルタ変異の拡大で再びマスク着用を義務づけている状況だ。ワクチン接種率が一定水準に達するまでは不要な移動は自粛し、屋内はもちろん屋外空間でも多くの人が集まる所ではマスクをつけるのが安全だ。

ソウル市は来月から、集会禁止区域であるソウル広場と光化門(クァンファムン)広場は集会を制限的に認め、残りの地域も集会可能人数を拡大する案を検討している。政府の見直された距離確保基準によると、第1段階では500人未満、第2段階では100人未満の集会が可能だ。しかし、1日に200人以上の感染者が出るソウル都心の集会規制を緩和すれば、全国から集まった参加者で地域社会の「n次感染」のリスクまで高まらざるを得ない。民主労総は来月3日、1万人以上が集まる大規模集会を予告している。集会の自由も重要だが、デルタ変異による第4次大流行の可能性まで提起される厳重な状況であることを忘れてはならない。