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「消防士になりたい」 飲食店の火災を初期に鎮火した小学生

「消防士になりたい」 飲食店の火災を初期に鎮火した小学生

Posted February. 16, 2021 07:54,   

Updated February. 16, 2021 07:54

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「火が燃え広がる様子は怖かったけど、上の階に住んでいる方々が思い浮かんで消火器を手に取りました。

6日午後、全羅北道金堤(チョルラブクド・キムジェ)消防署に火災の通報があった。子どもっぽい声の通報者は、慌てずに現場の状況と位置を落ち着いた声で消防隊員に伝えた。消防車が現場に到着したとき、小学生1人が手を振っていた。当時、現場はすでに火が消し止められ、煙だけが出ていた。消防隊員が到着する前に素早く初動対応したのは、小学生のチョン・シユル君(13)だった。

チョン君は同日午後、両親が経営する飲食店に立ち寄り、冷蔵庫周辺のコンセントから火花や煙が出ているのを目にした。営業時間ではなかったので、飲食店にはチョン君だけだった。慌ててもおかしくないが、チョン君は真っ先に母親に知らせて119に通報した。現場にはガス配管があり、生ビールなどが入った缶があって危険だったが、チョン君は消火器を持ってきて火を消し始めた。チョン君は15日、東亜(トンア)日報の電話取材に対し、「煙を見て怖かったが、2、3階の住民の方々が思い浮かんで、火を消さなければと思った」とし、「(今後)同じ状況が起きても同じようにする」と話した。

危うく2、3階の住宅まで火が燃え広がる可能性があったが、チョン君の落ち着いた対応のおかげで人命被害につながらなかった。全北消防本部の関係者は、「電気ショートによる火災と推定されるが、チョン君が早く対処しなければ大火災になる可能性があった」と説明した。

消防士が夢のチョン君は普段、両親と地元の119安全体験館を訪れて、消火器の使用法だけでなく心肺蘇生法などの緊急状況対応法を学んだという。安全体験館では、火災時の対応、水遊びの安全規則などの体験プログラムを実施している。チョン君は、「頭の中で学んできた消火器の使い方を思い出して消火した」とし、「危機状況に陥った人を救える消防士になりたい」と話した。

消防庁の関係者は、「今回の事件を通じて、安全に対する早期教育の重要性が改めて確認された」とし、子どもたちはもちろん、市民を対象に体験できるプログラムと空間を拡大していきたい」と明らかにした。


姜昇賢 byhuman@donga.com