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米朝「時間稼ぎゲーム」、文政府の焦りは問題を生むだけ

米朝「時間稼ぎゲーム」、文政府の焦りは問題を生むだけ

Posted February. 12, 2020 08:27,   

Updated February. 12, 2020 08:27

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トランプ米大統領が最近、参謀に、「11月の大統領選の前は金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と首脳会談をする用意はない」と話したと、CNNが10日に報じた。トランプ氏が再選キャンペーンに没頭し、成果のない米朝交渉をもどかしく思って、北朝鮮核問題にもはや関心がない状態ということだ。大統領府関係者も11日、「ホワイトハウスと平壌(ピョンヤン)が今各自の計算機をたたいているようだ」とし、米朝膠着状態が続く可能性を否定しなかった。

北朝鮮核問題に関与するトランプ氏の意思が弱まったという観測はさほど新しいことではない。トランプ氏は昨年末から北朝鮮政策に触れなくなっている。一般教書演説でも北朝鮮について言及しなかった。正恩氏が「正面突破」長期戦を宣言したにもかかわらず、北朝鮮核問題には興味を失い、なんの譲歩もないという無言のメッセージだろう。ただし、トランプ氏は情勢の流れの中で劇的なチャンスを捜し出すので、無関心がどれだけ持続するかは未知数だ。北朝鮮は米国の関心を引くために無謀な賭けをする可能性もある。

米朝はいずれも「時間は自分の味方」と考え、待つことに勝負をかけるムードだ。米国は、国際社会の北朝鮮制裁が続く限り、北朝鮮は経済的窮乏に長く持ちこたえられないと期待し、北朝鮮は、時間が経てば経つほど自分たちの核能力が大きくなり、脅威を感じた米国が最後には手を差し出すと期待しているのだ。しかし、このような時間稼ぎゲームが固定化すれば、最終的に極限対決の危機につながりかねない。

米朝対立の中で、南北関係は事実上、従属変数に転落した。韓国政府が米国の憂慮をかえりみず北朝鮮個別観光のような南北事業を推進するのも、米朝膠着の長期化をなんとか阻止しようとするためだろう。しかし、米国との摩擦まで甘受して北朝鮮にしがみついては、いかなる進展も期待できない。そのように焦るため、いざ韓国の役割が必要な時には北朝鮮に無視され、米国からは不信感を抱かれて何もできない状況になることを自覚しなければならない。