「社会主義は米国に災いになり得る。また、成功した大企業のない国は決して富強になれない」
米金融大手JPモルガン・チェースを率い、「ウォール街の皇帝」として君臨するジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO・63)が、米国の一部の社会主義ブームを非難したと、CNBCなどが4日(現地時間)、報じた。ダイモン氏は同日、株主に宛てた書簡を通じて、「政府が企業を統制すれば、(企業や金融機関などの)経済的資産が次第に政治的利害関係のために使われることになる。また、これが非効率な企業や市場だけでなく、途方もない不公正と腐敗につながる」と主張した。
ダイモン氏は、「社会主義は必然的に景気低迷、腐敗、それよりひどい事態を誘発する」とし、「権威主義的な政府官僚が権力維持のために経済と個人の暮らしに支障を及ぼす恐れがある。このような現象は社会主義を試みた国と同様、米国に災いになるだろう」と指摘した。
ダイモン氏は特に、「中小企業だけでなく成功した大企業のない国が富強になれない。民間企業はどの国でも真の成長エンジンだ」と強調した。そして、「規制なく自由だけを叫ぶ(free-for-all)資本主義は擁護しないが、真の自由と資本主義は結局は結びついているということを忘れてはならない」と付け加えた。
ダイモン氏の発言は、2020年の米大統領選を控え、民主党の一部で浮上している社会主義論を狙ったとみえる。
丘佳仁 comedy9@donga.com