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公捜処設置案に沈黙する検察首脳、一線は不満

公捜処設置案に沈黙する検察首脳、一線は不満

Posted September. 20, 2017 09:20,   

Updated September. 20, 2017 09:49

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高位公職者犯罪捜査処(公捜処)の設立に関する法務部法務・検察改革委員会の勧告案をめぐって、検察は表向きには平然を装っているが、内心は不満を抱いている。検察首脳部は沈黙を守り、発言を控えるムードだが、一線の検事は高位公職者犯罪と関連して優先捜査権を持つ公捜処の設立を懸念している。

●公式行事で公捜処の言及を避けた検察総長

最高検察庁は、公捜処に関する議論に対して公式に「無対応原則」を立てた。最高検察庁関係者は、「公式に言及しないことを決めた」とし、「確定したことがないうえ、国会の議論を経なければならないため経過を見守るムードだ」と伝えた。

文武一(ムン・ムイル)検察総長も19日、最高検の検察改革委員会委嘱式での挨拶で、関連の言及を控えた。ただ文総長は、「改革を通じて時代精神が求める国民の検察像を確立することが私に与えられた使命だ」とし、「委員会の勧告を国民の意思と考え、重く受け止める」との認識を示した。

同日スタートする最高検検察改革委も、法務部法務・検察改革委が主導した公捜処に関する議論を進めないことを決めた。最高検関係者は、「法務部委員会は法務部の脱検察化や立法が必要な案件、最高検委員会は捜査慣行や検察の組織文化などと、議論の対象が分かれている」とし、「検・警捜査権など一部重なる件は、時期や順序などを調整する考えだ」と述べた。検察改革委には、委員長の宋斗煥(ソン・ドゥファン)元憲法裁判官を含め外部委員16人が参加し、最高検の奉旭(ポン・ウク)次長、車京煥(チャ・ギョンファン)企画調整部長が内部委員として参加する。

● 「特別監察官制も有名無実になったが・・・」

しかし、公捜処と関連して一線の検察庁のムードは全く違う。本格的な検察改革が推進され、改革対象になることを受けて士気の低下も感知される。地方検察庁のA部長検事は、「既存の捜査機関が客観性と公正性に欠けると考えるなら、補完する装置を設けるべきであり、屋上屋を架すように別途の捜査機関を設置するという発想自体が問題だ」とし、「高位公職者の犯罪判決が十分に出ないからといって高位公職者犯罪を担当する裁判所を作るというようなものだ」と批判した。B部長検事も、「以前あった特別監察官制も有名無実になったのを見なかったのか。公捜処がだめなら、また制度を作るのか」と問い返した。

高位公職者への捜査で公捜処が持つ優先捜査権、管轄権に対しても、「今後、検察がすべき事は何があるのか」といった自嘲の声が出ている。C部長検事は、「企業などの内偵で高位公務員に関する犯罪が出てくれば、公捜処に関連資料を渡さなければならない。そうなると誰が熱心に捜査しようとするだろうか」と嘆いた。

公捜処の検事が不起訴処分にした場合、告訴・告発人がソウル高等裁判所に裁定申請できるようにしたことも従来の刑事司法体制に合わないと指摘されている。現在、検事が不起訴処分した場合、告訴・告発人が高等検察庁に抗告すれば、再度起訴の有無を問うことになっている。

法務部が世論を聴いた後、勧告案を一部修正する形で軌道修正するという観測も流れている。法務部内では、最大で検事50人まで置くことができる公捜処の組織はあまりにも肥大であり、優先捜査権や管轄権などの概念が曖昧という批判が出ているという。



黃炯? constant25@donga.com · 許桐準 hungry@donga.com