Go to contents

米共和党、大統領選と連邦議会選挙の切り離しへ

米共和党、大統領選と連邦議会選挙の切り離しへ

Posted August. 08, 2016 06:54,   

Updated August. 08, 2016 07:30

한국어

「大統領選はあきらめても議会権力は渡せない」

米共和党の大統領候補であるドナルド・トランプ氏が、イラク戦争で戦死したイスラム教徒の米兵の母親を侮辱した発言などで支持率が急落すると、党内外では大統領選と分けて連邦議会選挙に集中するという戦略に出た。11月の大統領選挙は、連邦議会選挙(上院100議席中34議席、下院435議席の全議席)と同時に実施される。トランプ氏の人気が失墜し、議会選挙にも悪影響を及ぼす恐れがあると判断したためだ。現在、共和党は2014年の中間選挙の結果、上下院いずれも多数を占めている。

7日、米紙ニューヨーク・タイムズによると、共和党の政治資金管理団体「スーパーパック」(政治行動委員会)の戦略家は、トランプ氏の敗北を見越して、民主党ヒラリー・クリントン氏が勝利しても議会だけは共和党が占めるために選挙広告を練っている。

実際、共和党議員が相次いでトランプ氏支持を拒否し、このようなムードに油を注いでいる。スコット・リゲル下院議員(バージニア州)は5日、共和党議員では初めて大統領選で第3候補である自由党のゲーリー・ジョンソン候補を支持すると宣言した。パット・トゥーミー上院議員(ペンシルバニア州)は同日、「有権者は大統領選挙と連邦議会選挙で異なる選択をするだろう」と発言した。ロン・ジョンソン上院議員(ウィスコンシン州)とデイビッド・ヤング下院議員(アイオワ州)は5日、トランプ氏が自分の選挙区で遊説すると、別の場所で行事を行った。

議員たちがこのようにトランプ氏を避けるのは、トランプ氏が全国の世論調査だけでなく自分たちの選挙区内の調査でもクリントン氏にリードされているからだ。代表的な激戦州であるペンシルバニア州で、トランプ氏は38%で49%のクリントン氏に11ポイントもリードされた(フランクリン―マーシャル・4日調査)。さらに共和党の強勢地域であるジョージア州でもトランプ氏は40%で、44%のクリントン氏に後れを取った(アトランタジャーナル・5日調査)。

このような現象は、11月の大統領選挙で1枚の投票用紙に連邦議会選挙の投票も同時に行う米国の独特の選挙制度に伴う面もなくはない。投票用紙の上に書かれた大統領候補を選択した後、その下にある議会選候補を選ぶが、トランプ氏に反感を持つ人は共和党より民主党など別の党の候補を支持する可能性がある。政界ではこのような現象を冬のコートのすそが地面につくことにたとえて「コートテール効果(coattail effect=便乗効果)」と呼ぶ。連邦議会選挙の情報までよく知らない有権者が、大統領候補の好き嫌いで議会選も投票するということだ。



워싱턴=이승헌 ワシントン=イ・スンホン特派員 특파원ddr@donga.com