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[オピニオン]障害者を助けようとして殉職した警察官

[オピニオン]障害者を助けようとして殉職した警察官

Posted October. 23, 2015 07:14,   

どの国の映画にも登場する警察官には、「グッドコップ」と「バッドコップ」とがいる。大衆文化に投影された警察のイメージは、正義の勇士でもあり、公共の敵でもある。国民の生命や安全を守り、法秩序の維持のため汗を流し、時には体を張って命を落とすこともある。その一方では、取り締まりの対象に予め情報を流したり、強圧的捜査や人権蹂躙で、社会的批判を受けることもある。

◆18日、釜山(ブサン)北部警察署・マンドク交番に、止まっていた車を荒らそうとした容疑で逮捕された友人たちを釈放してほしいと、10代の若者たちが詰めかけて騒ぎを起こし、公務執行妨害で立件された。物心のついていない未成年者らとはいえ、警察交番を襲って、「友人たちに罪はない」と警察官らに暴言をふるい、乱闘まで繰り広げており、警察をどれほど甘く見ていたのかがわかる。少しでも危険な兆しを見せれば、銃を取り出し、棒をふるう米国警察なら、このような状況をただ見過ごしてはいなかったはずだ。

◆一昨日、蔚山(ウルサン)東海南武線の線路で、慶州(キョンジュ)警察署ネドン交番所属のイ・ギテ警衛(57)とキム・テフン警査(45)が、自閉性障害2級のキム某君(16)を、貨物列車にはねられないように助けようとして列車を避けきれず、イ警衛とキム君はその場で死亡し、キム警査は、右足を骨折した。警察はモーテルで騒ぎを起こして連行されたキム君を帰宅させようとしたが、キム君は、パトロールカーの中で、「用を足したい」としばらく降りたが、そのまま逃げて捕まると、「自宅には帰りたくない」と、線路上に横たわったという。たぶん、警察は生き、障害者だけが列車にはねられていたら、あらゆる批判が殺到しただろう。

◆生憎なことに、この日は第70周年の警察の日であり、悲報はより一層残念でならない。この5年間、公務中に殉職した警察官が82人、負傷した警察官は1万612人もある。大韓民国が夜の街を歩き回っても、身の安全をあまり心配する必要のない国になったのは、警察の苦労のおかげだ。世界で韓国は治安が確立された国と言われている。その一部が目をしかめさせても、国民のために命まで捧げる警察の苦労に感謝できる成熟した市民社会だ。

韓起興(ハン・ギフン)論説委員 eligius@donga.com