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[社説]抗日戦記念行事に出席する朴大統領、外交後遺症を相殺する実利を得よ

[社説]抗日戦記念行事に出席する朴大統領、外交後遺症を相殺する実利を得よ

Posted August. 21, 2015 07:17,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が来月3日に中国・北京で開かれる「抗日戦争勝利並びに世界反ファシズム戦争勝利70周年」の記念行事に出席するのは国益を考慮した決定だというが、韓米同盟および韓米日協力関係の面で波紋と後遺症も憂慮される。大統領府が20日、朴大統領の中国訪問を発表し、記念行事の核心である軍事パレードに参加するかどうかについては「諸般の事項を把握し、検討中だ」と発言を控えたのも、米中両国の間で複雑な外交戦が起こっていることをうかがわせる。

現実的には、朴大統領が軍事パレードまで参加する可能性が高そうだ。中国の習近平国家主席が来月3日午前に天安門広場で記念演説をした直後に軍事パレードが行われるため、朴大統領が記念行事の途中に退席することは警護や儀式の面で容易ではない。大統領府は当初、韓国戦争で敵軍だった人民解放軍が大規模な兵力と兵器を動員して軍事パレードする記念行事に朴大統領が参加することを渋っていたが、中国が出席を強く要請しており、苦慮している。朴大統領が軍事パレードまで参加する場合、米国の落胆も甘受し、国内の保守勢力の反発も意識しなければならない。

朴大統領が負担を受け入れても軍事パレードの参加を検討するなら、外交的損失を相殺する実益を得なければ正当化されない。何よりも習主席との首脳会談を通じて、中国が北朝鮮核問題の解決に向けてより積極的に北朝鮮に影響力を行使するという確約を引き出し、将来の統一と関連しても協力と支持を確保しなければならない。日本の歴史歪曲に対しては韓中が共同歩調を取りつつも、北東アジア協力という大局的立場で、韓中日首脳会談早期開催への共感を形成しなければならない。米国の高高度ミサイル防衛(THAAD)体制の韓半島配備が安全保障の面で避けられないなら、この機に習主席を説得することも望ましい。

朴大統領は、西側諸国の指導者としては初めて記念行事への出席を決めた。ロシアのプーチン大統領など中国に近い国家の指導者が出席するというが、中国には国の体裁の面で朴大統領が重要な出席者だろう。朴大統領が現実的な制約と負担にもかかわらず中国を訪れるのだから、習主席も韓中関係の発展に誠意を見せることを期待する。訪中の成果は、韓国が米国と中国の間で新しいバランス外交を模索する試金石になるだろう.