今年インドの経済成長率が16年ぶりに中国を追い抜くものと見られる。国際通貨基金(IMF)は14日、世界経済予測の報告書で、インドの成長率予測値を当初の6.3%から7.5%に大幅に引き上げた。中国は6.8%と据え置いている。2008年のグローバル通貨危機後、先進諸国の景気低迷の中でも世界経済を率いてきた中国が、インドに世界成長エンジンの座を明け渡すことになった。
インド経済の急浮上は、リーダー1人が1年間で国をどのように変えることができるかを示している。1980年‾2014年の中国の1人当たりの国内総生産(GDP)が17倍も伸びる間、わずか4倍増に止まっていたインドは、昨年5月、ナレンドラ・モディ首相が「企業に友好な国」を打ち出して就任してから変った。就任から4日後には政府信頼の構築やスピーディな政策実施など10大国政課題を発表し、3ヵ月ぶりに規制一辺倒の中央経済企画委員会を解散させた。外国人投資家の持分拡大や過度な労働保護規制の緩和など、改革政策を実際に実施さたのはもちろんだ。特に、「インドは(官僚たちが眠る)夜に成長する」といわれるほど、複雑な規制や腐敗、非効率を取り除くモディのリーダーシップは注目に値する。
そのおかげで、「喘ぐ象」という異名のようになかなか進展しなかったインド経済が、昨年は7.2%成長し、来年も7.5%の成長が見込まれる。モディは先月、2015年度の予算案を発表し、法人税を4年間で30%から25%に引き下げると明らかにするなど、投資活性化のための企業寄り政策を止めていない。このような「1人だけの高速成長」の傾向が続くことになれば、現在世界10位のインド経済は2030年ごろは日本を抜いて、米国や中国に次ぐ世界3位に躍り出るだろうと見られている。
韓国銀行は最近、中国経済の低迷や円安などで、今年韓国の輸出は昨年より1.9%減少するだろうという報告書を出した。政府の景気刺激策にも関わらず、先月の就業者の伸び幅は22ヵ月ぶりの最低値を記録した。韓国はモディ首相の「モディノミクス」を鑑み、市場寄りの規制改革や官僚、労働市場の構造改革を強力に推し進める必要がある。現在、韓国輸出の2%に過ぎないインド向け輸出も増やさなければならない。






