
漢江(ハンガン)のパム島で3年ぶりの「大掃除」が行われた。25日午後2時ごろ、パム島南側のシダレヤナギの群生地に向かって、ソウル市漢江事業本部の官用船に設置された放水砲2台が勢いよく水を吹き出した。白いシダレヤナギは水をかけられると、本来の黒い木肌を現した。これらの木々が白い服を着ていたのは、ほかならぬ「鳥のふん」のためだった。主犯は、漢江水系で最高の食いしん坊である「カワウ」(写真)だ。
パム島でヤナギが白くなる「白化現象」が初めて観察されたのは2011年。爆発的に増えたカワウの排泄物がその原因だった。2010年427羽だったパム島のカワウは、今年に入って1506羽まで急増した。酸性度の強い排泄物は、狭いパム島(27万9000平方メートル)一面を白で覆った。
鳥類専門家は、カワウの急増が一応、パム島の生態系回復の「前向きな兆し」と判断している。体長1メートルを超える大型鳥類のカワウは体が大きいだけに、コイやフナ、コウライニゴイなどの大型魚類を主に食べる。慶熙(キョンヒ)大学生物学科のユ・ジョンチル教授は、「パム島の付近には32種の魚種が分布しており、カワウが休憩を取るような古木も多い」と述べた。
しかし、カワウが増え過ぎてしまうと、副作用も大きい。「束草(ソクチョ)八景」の一つに挙げられ、優れた景観を誇っていた江原道(カンウォンド)束草市の小島「鳥島」では、昨年急激にカワウが増え、クロマツと竹が全滅してしまった。
漢江水系の漁民らの心配も大きい。幸州(ヘンジュ)漁村契(組合)のパク・チャンス契(組合)長は、「カワウの大好物は、西海(ソヘ=黄海)から漢江に回帰するウナギだ」とし、「カワウの増加に伴って、ウナギの漁獲量は3分の1に減少した」の話した。
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