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不正の伏魔殿では、「金融界の三星電子」なんて絶対なれない

不正の伏魔殿では、「金融界の三星電子」なんて絶対なれない

Posted April. 16, 2014 03:02,   

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韓国金融業界が、深刻な危機に直面している。銀行や保険、証券、クレジットカード、キャピタル会社などの金融界が、ほぼ毎日明るみに出ている不正や出来事で、苦しんでいる。摘発された金融会社は、昨年12月以降だけでも、20社に迫っている。融資詐欺や不健全融資、顧客情報の流出、書類偽造など、その種類も「不正の伏魔殿」だ。内部からの信頼危機が深刻なレベルに達している。

客が預けた金を取り扱う金融業は、製造業などのほかの業種より、高い信頼やガラス張り性、職業倫理が求められる。1997年の通貨危機後、金融業界には膨大な公的資金が投入された。しかし、グローバル競争力を身につけるどころか、典型的な高比率、賃金高、低効率の構造へと再編され、利息や手数料の収益など、「朝飯前」のやり方で簡単に金を稼いでいる。労働生産性が2年連続して落ちているのに、都市銀行の職員の23%が、1億ウォン以上の年収を受け取っている。にも関わらず、今回の不正で明らかになったように、倫理意識は地に落ちており、内部統制はずさん極まりなく、モラルハザードが深刻だ。

金融界の不正波紋は、1次的は該当金融会社や職員らの過ちだが、金融当局の責任も重い。金融監督院(金監院)は昨年、4大金融持株会社への定期・非定期検査で、計160件の違法事項を摘発したが、機関処分は12件の軽い処分に止まった。金監院の職員らが、金融会社と癒着し、金品や供与を受ける事件も、たびたび起きている。「モフィア(財務部+マフィア)」に続き、「金フィア(金監院+マフィア)」が、金融界に天下りしての持ちつ持たれつの癒着関係は、朴槿恵(パク・グンへ)政権発足後も変わっていない。

金監院の崔守鉉(チェ・スヒョン)院長は昨日、10行の都市銀行の頭取を呼んで、「今後、金融会社の内部統制に関心がなく、金融事故を起こせば、経営陣や監査の責任を問う」と警告した。かつて、よく目にしてきた「その場限りのイベント」にならないためには、後の祭りでもいいからきちんと直すべきだ。不健全化した貯蓄銀行への投資責任のあるハナ銀行の金宗俊(キム・ジョンジュン)頭取と金勝猷(キム・スンユ)ハナ金融グループ会長への処分のレベルを決める明日、金監院は変わった姿を見せてほしい。さまざまな金融不正への制裁において、強力な処分を下し、金融業界を正気に戻すべきだ。今のように、金融界への不信が膨らんでいる現状の中では、「金融の三星(サムスン)電子」は、夢見ることすらできない。