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元米高官「北朝鮮のミサイル発射は、気を引くためのショー」

元米高官「北朝鮮のミサイル発射は、気を引くためのショー」

Posted March. 05, 2014 06:52,   

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米政府の元北朝鮮政策特別代表を務めたスティーブン・ボズワース氏(74、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院=SAIS=韓米研究所長)がフォーラムに出席するために来る韓したという知らせを聞き、先月28日に会った。ちょうど北朝鮮が4発のミサイルを発射した翌日だった。

「離散家族の再会が終わるやいなや挑発に出た北朝鮮の行動をどう考えるか」と尋ねると、「予想していなかったが驚くことでもなかった。国際社会で忘れられることを望まないことを表現するショーだからだ」と一蹴した。

ボズワース氏は、北朝鮮問題の解決策は対話、特に南北当事者の対話だと主張する対話論者だ。4月から東亜(トンア)日報のコラムニストとしても活動する予定だ。以下はボズワース氏との一問一答。

——張成沢(チャン・ソンテク)氏処刑後の北朝鮮の状況をどのように見るか。

「非常に安定的だ(stable)。北朝鮮の核とミサイル開発の試みは続くだろう。だからと言って対話をしないのは良い考えではない。私たち(米国)は金正恩(キム・ジョンウン)第1書記について知らないことが多い。韓国も同じだろう。父親の金正日(キム・ジョンイル)総書記については少し知っていたが、この若者については何も知らない」

——昨年10月、ベルリンとロンドンで李容浩(リ・ヨンホ)北朝鮮外務次官ら北朝鮮の高官に会ったとそうだが。

「米国との対話を再開したいと言っていた。核問題について交渉する準備ができているのかと尋ねられると『イエス』と答えた。むろん、この言葉は核を放棄するという意味ではない。しかし、私は北朝鮮と話しをする価値はあると考える。今は韓国も米国も慎重だ。オバマ政府も対話に情熱的ではない」

——対話をすべきか。

「そうだ。北朝鮮を無視してはいけない。彼らは絶対に『分かった。私たちが核を放棄する。対話をしよう』とは言わないだろう」

——6者協議の再開についてどんな情報を聞いているのか。

「何もない。米国も特に計画はなく、韓国も何もしていないと承知している」

——訪朝の計画はあるのか。

「ない。北朝鮮に行ったこと(2009年)はあるが、今のところ再訪問する計画はない」

——韓国に来て、統一のムードが熟していると感じるか。

「確かに多くの話がなされているようだ。しかし、どのように統一するのかについては、誰も語っていない。『起こればいい』とだけ思っているようだ」

——統一に最も重要なことは何か。情報か、金か、国民的同意か。

「韓国経済を堅固にすることだ。その次は統一に対する国民の気持ちの準備だ」

話題を国際関係に変えて、

——米中関係は…。

「私は楽観主義者だが、引き続き困難はあるだろう。しかし、米国と中国いずれも歩み寄らなければならない。共通の関心事が多い。経済、安定、平和などだ。容易ではないだろう」

——日本の安倍首相については?

「(首を横に振り)彼は大きなミスをしている。私を含め多くの米国の知識人は、日本が韓国、中国とより良い関係を維持すべきだと考えている。安倍首相がしていることは明確に日本のためだけのものだ」

——米国の知識人社会の雰囲気は?

「批判が多い。ワシントンも同じだ」

——だからと言って米国としてはどうする術もないのではないか。

「そのゆえ日本に対して批判的だ。米国にとって日本と韓国いずれの同盟国も重要だ。韓日関係が悪化することは米国としても問題だ」

——昨年の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の訪米に対する米国人の反応は…。

「非常に肯定的だった。朴大統領は現在の韓国をうまく代弁している。国際舞台で立派な指導者だ」

——どの点で?

「強い内面の持ち主のようだ。常に国家のことを考えている。両親を銃弾で失うおぞましい経験をしたが、一貫した人生を歩んできた。女性のリーダーがいない韓国で初の女性大統領になったことだけでも、世界の人々の尊敬を受けるに値する」

——米国でも女性大統領が出るだろうか。

「出てくるだろう。ヒラリー氏がなるかも知れない」

——ヒラリー氏についてどう思うか。

「出れば当選するだろう。米国にも女性大統領が出る時が来るだろう。韓国ができるなら、米国もできるのではないのか(笑)」

ボズワース氏は1日、韓国を発った。