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尹錫鏜は天才タイプ、MLBスカウトが注目する理由

尹錫鏜は天才タイプ、MLBスカウトが注目する理由

Posted November. 07, 2013 03:07,   

「柳賢振(リュ・ヒョンジン)が完成型投手なら、尹錫鏜(ユン・ソクミン、写真)は発展可能性の高い投手だ」

今年ロサンゼルス・ドジャースで見事な大リーグデビューを果たした柳賢振(26)と自由契約選手(FA)資格で大リーグ進出を打診している尹錫鏜(KIA)の比較をお願いしたら、ある大リーグスカウトから返ってきた言葉だ。

右腕正統派投手の尹錫鏜に対する米国現地の評価は、それほど高くない方だ。ヤフースポーツのコラムニスト、ジェフ・パサン氏は最近、FA200人の中で尹錫鏜を25位につけた。パサン氏は「144〜148キロ程度の球速を持つ投手に、先発でもロングリリーフでも、多額を支払うことには疑問符がつく」と評価した。ESPNのコラムニスト、キース・ロウ氏も尹錫鏜をFAランキングで37位につけ、「先発よりは中継ぎの方が適当かも知れない。チェンジアップとスライダーが十分通用する状況にあってこそ、4番手、5番手先発くらいが可能だ」とコメントした。

しかし、これは記録を中心にした極めて主観的な評価と言わざるを得ない。ロウ氏は昨年、柳賢振についても「先発よりは中継ぎの方がベターな選択だ」と評価したが、柳賢振は今年に14勝を収め、ドジャースの頼れる先発投手に位置づけられた。彼らとは違って、現場で尹錫鏜の投球を見守った何人かのスカウトは、尹錫鏜は現在より未来の潜在力の方が大変大きい投手だと言う。

尹錫鏜は「天才」だ。殆どの選手が新しい球種一つを身に着けるまで、最短で1年、長くは2、3年かかるが、尹錫鏜は何回か投げて見るうちに、どんな変化球でも真似することができる。手の感覚が優れているという話だ。

尹錫鏜は、それほど練習熱心な選手でもない。ある首都圏球団のトレーナーは、「投手は大体がランニングをたくさんするけど、尹錫鏜はランニングを多くするわけでもなければ、補足トレーニングに熱心なタイプでもない。それでも最高潮のときは、誰も打てないボールを投げるのだから不思議だ」と言うほどだ。

2011年に投手4冠を達成し、最高の1年を過ごした尹錫鏜だが、ここ2年間は負傷と不振で苦しんだ。今年は先発と中継ぎを行き来しながら3勝6敗7セーブに平均自責点4.00を記録した。不振の原因には色々な見方があるが、モチベーション不足を指摘する声が挙がっている。2011シーズンを終えて大リーグ進出を打診したが、球団の反対でKIAに残留した後、意欲を失ったというものだ。頑張らなくても打者を相手するのに困らないという自信も影響を与えたという見方もある。だが、大リーグ進出に成功する場合、話は変わってくる。怠ける天才の彼が、世界最高水準の打者たちを相手するためには、これまでになかった努力を傾けなければならない。

完成型投手とされる柳賢振にしても、韓国でプレーした9年間、最速ボールは151キロだった。だが、今シーズンの大リーグでは最高154キロをはじめ150キロ台を投げ続けている。環境が人を変えたのだ。尹錫鏜も心機一転すれば最高の活躍を繰り広げた2011年以上の姿を見せることができる。今の雰囲気から見て、尹錫鏜が柳賢振レベルの年俸(6年間3600万ドル)をもらえるとは思えない。このことを裏返せば、彼を取るチームは期待以上の大当たりをつかむことになるかもしれない。