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米プロスポーツに浸透する「呪い」の実態とは

米プロスポーツに浸透する「呪い」の実態とは

Posted August. 05, 2013 07:38,   

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米国のスポーツには数え切れないほどの「呪い」(CURSE)がある。最も有名なのが、「バンビーノの呪い」だった。バンビーノは、大リーグに名を残す本塁打王、ベーブ・ルースの愛称。1918年、ボストン・レッドソックスの球団オーナー、ハリー・フレイジーが15万ドル(約1億6800万ウォン)の「捨て値」でルースをニューヨーク・ヤンキスに売却したことで呪いが始まったと言われている。

一度もワールドシリーズの優勝経験がなかったヤンキースは、ルース獲得後に28回も頂上に立ったが、ボストンは2004年までの86年間、ワールドシリーズで優勝できなかったのだが、それは「バンビーノに呪われたから」だと言う話だ。

この他にも、有名なスポーツ週刊誌「スポーツ・イラストレーテッド」(SI)の呪いがある。同誌の表紙に扱われることは、有名人になったこととスタープレイヤーであることの証明だった。ところが、カバーに登場してからは、負傷を負ったり、成績が振るわなくなるという。

アメリカンフットボール(NFL)ゲーム機と関連した「マッデンの呪い」もある。ジョン・マッデンは、オークランド・レイダースをスーパーボールで優勝させた名将で、NFLの解説者としても有名だ。彼の名を取ったゲーム機は、毎年有名スターをゲームのモデルに登場させているが、ゲームに登場するスーパースターは、その年に最悪の成績を出すという怪談がある。

SIの呪いやマッデンの呪いは、個人に限られる。その意味で、シカゴ・カブスの「ビリー・ゴートの呪い」は次元を異にする。カブスの職員たちにとって「ビリー・ゴートの呪い」という言葉はタブー視されている。1908年以降、今年までの105年間、ワールドシリーズの優勝経験を持たないチームが、他ならぬカブスだ。

カブスと隣近所のシカゴ・ホワイトソックスも、「ブラックソックス・スキャンダルの呪い」に苦しめられたが、2005年の優勝で呪縛から解き放たれた。ブラックソックス・スキャンダルとは、1919年、ホワイトソックスの選手たちが八百長に巻き込まれ、シンシナティ・レッズとのワールドシリーズで負ける試合をした事件のこと。その事件以来、ホワイトソックスも優勝とは縁がなかったが、2005年に呪縛から解放された。しかし、カブスの「ビリー・ゴートの呪い」は、未だに現在進行形だ。

ビリー・ゴートの呪いは、1945年、リグレー・フィールドで行われたデトロイト・タイガースとのワールドシリーズをペットの山羊とともに観戦に訪れたビリー・シアにスが入場を断られたことから始まったという。シアニスは、山羊分の入場券まで購入した。ところが、最終的にリグレー・フィールドへの入場を阻止されたシアニスは、「カブスは、今後絶対に勝てない」と呪いをかけては引き返した。

シアニスの言葉の通り、カブスは、何度もワールドシリーズ進出に失敗している。3度もナショナルリーグ・チャンピオンシップ・シリーズに進出したが、惨憺たる結果を残すだけだった。1984年には、2勝後に3連敗を喫し、ワールドシリーズ進出に失敗した。

2003年には、3勝2敗としワールドシリーズ進出まで1勝を残した瞬間、左翼手が十分に捕球できるファウルゾーンへの飛球を、カブスファンのスティーブ・バートマンがボールに触れ、引き落とす突発的な状況が発生し、結局リーグ・シリーズ3勝4敗でまたもビリー・ゴートの呪いの再燃となった。

カブスは、ビリー・ゴートの呪いを解くため、昨年、ボストンからバンビーノの呪いを解いたセオ・エプスタインを社長に迎え入れた。だが、成績は伸び悩んでいる。カブスファンたちは、「自分が生きている間にカブスのワールドシリーズ優勝を見ることができるだろうか」と嘆いている。呪いに苦しみながらも、大リーグ最高のロイヤルファンを確保しているのがカブスだ。

ロサンジェルス・ドジャースの柳賢振(リュ・ヒョンジン)は3日(現地時間)、呪いに苛まされるカブスのリグレー・フィールド球場に先発登板する。一方、ドジャースは2日、カブスとの第1戦を5−4で勝利し、アウェー連勝を11にした。