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[オピニオン]漫画の中の会社人生

Posted December. 03, 2012 08:58,   

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韓国棋院が発行する月刊誌「囲碁」が、漫画キャラクター「ジャングレ」を送年号の表紙モデルとして掲載し、話題となっている。ジャングレとは、「イキ(苔)」で知られているユン・テホ作家が連載している漫画「未生」の主人公だ。彼は、囲碁のプロ技師入門に失敗し、大手企業の総合商事に2年間契約職として入り、会社の末端から企業の生理や組織生活のノウハウについてきちんと学んでいく。サラリーマンの間では「必読漫画」と呼ばれ、爆発的な人気を得ている。

◆サラリーマンの会社生活を扱ったという共通点のため、この作品はたびたび、日本の企業漫画「島シリーズ」と比較される。1983年から連載されているこのシリーズの主人公である島耕作は、パナソニックがモデルの大手企業に新入社員として入社し、社長にまで上り詰める。二つの漫画は素材や背景は似ていても、アプローチの仕方はまったく違う。女性に人気が高く、昇進を繰り返す島の物語は、会社員の「願い成就のファンタジー」に近いが、「未生」は現実的なものだ。

◆国内のほかのサラリーマン漫画も、「島シリーズ」などのサラリーマンの武勇談よりは、むしろ悲しい素材を扱った作品のほうが人気だ。クァク・ベクス作家の「ガウス電子」やバク・ソンフン作家の「大丈夫、ダルマ課長」は、こまごまとしたオフィス内の人間関係が、シットコム制作が進められている「千里馬マート」は、大手スーパーと納入会社との間で繰り広げられる不条理な関係が主な素材となっている。いわば、「熱血物」と分類される「聞いたことがあるか!疾風企画!」すら、広告主の凶暴に近い要求に苦労する広告会社の職員たちの涙ぐましい努力が、笑いの主要ポイントとなっている。同じ作家が描く「私の声を聞け」は、大手企業の面接過程を戯画化している。サラリーマンや求職者の立場では、「笑いを提供しながら涙の出る」漫画だ。

◆日本でも00年代のオフィス素材の漫画は、1980年代に出た島シリーズとは違って、職場生活で起きる滑稽美を強調した作品が人気を集めた。韓国にも、自動車マニアの青年が、国産自動車で世界市場を制覇する内容の企業漫画、「アスファルトの男」(ホ・ヨンマン画伯)などの作品があった。英テレグラフのオンライン版は08年の記事で、日本のオフィス漫画について、「前世代とは違って、不安定な雇用環境におかれている日本のサラリーマンたちのニーズを反映している」と分析した。漫画が、会社人生の真相を見せる時代となっている。

チャン・ガンミョン産業部記者 tesomiom@donga.com