Go to contents

[社説]候補の深層討論を早めて検証選挙に進もう

[社説]候補の深層討論を早めて検証選挙に進もう

Posted October. 22, 2012 03:21,   

한국어

無所属の安哲秀(アン・チョルス)候補は先週、与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)候補、野党民主統合党(民主党)の文在寅(ムン・ジェイン)候補に3者テレビ討論を提案した。この提案を受け、文候補は快諾したが、朴候補側は、「野党候補が事実上(一本化)党内選挙中なのに、一緒に討論できるのか」と否定的な反応を見せた。朴候補側は、3者テレビ討論で、文候補と安候補のはさみ撃ちを受ける「2対1」構図を心配しているようだ。しかし、それが事実なら、そのような消極的な態度では野党候補一本化の局面で勝機をつかむことは難しいだろう。

朴、文候補は、党内選挙戦の過程で若干の討論を経たが、安候補はそのような検証の刃を受けたことがない。その安候補が討論を提案したのだから、朴候補と文候補は堂々とこれに応え、相互検証の場を国民に示すべきだ。野党候補が一本化される時を待っていたら、討論らしい討論の機会はないかも知れない。

50日余り残した大統領選挙を控え、朴候補、文候補、安候補は連日全国を回るツアー競争をしている。「民心ツアー」を装うが、地域住民をはじめ、様々な職能や利益団体の歓心を買うために、話を膨らませる「善心ツアー」に近い。検証と討論のない「うわべのツアー」だ。世界経済10位圏の大韓民国の最高統帥権者になろうという候補の資質と政策を一つ一つ確かめる舞台は、事実上失踪した状態だ。

朴候補は21日、記者会見で、「正修(チョンス)奨学会理事陣が奨学会の名称変更を含め、自ら解答を出さなければならない」と求めたが、野党は、「名前だけを変えたからといって問題が解決されるか」と反論する。朴候補と文候補は、西海(ソヘ・黄海)上の北方限界線(NLL)の性格をめぐって、激しい場外戦に出た。安候補は中断された金剛山(クムガンサン)観光について、「北朝鮮側と対話からしなければならない」とし、「(パク・ワンジャ氏殺害)再発防止の約束は必要だ」と微妙に発言を変えており、信頼を得られない。3人の候補の一方的な主張は虚しい。3人の候補が敏感な問題に対して相互に検証する姿を国民は見たい。

大統領選の構図は、野党候補の一本化の遅れで、大統領選候補の登録日(11月25、26日)まで不透明になりそうだ。中央選挙管理委員会が主管する第18代大統領候補法廷討論会は、12月4日、10日、16日に3度行われる。12月なら、大統領選候補の登録(11月25、26日)が終わった後なので、有権者が候補の本当の姿を問う時間は十分でない。3人の候補が全国をまわって、少しずつ放つ即興政策と費用計算のない公約だけでは、国政ビジョンと資質の検証を期待することはできない。報道機関も積極的に取り組む必要がある。国政運営能力と政策を検証する討論を回避する候補がいるなら、コンテンツ不足を自認するも同然だ。