1997年、黄長鎏(ファン・ジャンヨプ)元北朝鮮労働党書記が韓国行きを選んでから、彼に対する身辺脅威と暗殺の試みは後を絶たなかった。今年4月、黄氏を殺害するようにという命令を受けて脱北したが、検察と国家情報院によって摘発されたキム・ミョンホ、トン・ミョングァン受刑者は、04年、北朝鮮人民武力部偵察総局の工作員として選抜されてから6年間特殊訓練を受けるなど、緻密に南派に備えてきた。
金英徹(キム・ヨンチョル)偵察総局長は昨年11月、彼らに高級ウィスキーを注いであげながら、「裏切り者の黄長鎏の首を取れ」という指令を出した。キム受刑者とトン受刑者は、今年7月初め、裁判所で懲役10年刑を言い渡された後控訴を諦め、刑が確定された。
これに先立ち06年12月には赤い絵の具で塗られた黄氏の写真や手斧、殺害脅迫文が配達されて警察が捜査に乗り出したが、スパイの仕業でないことが明らかになった。08年検挙された女子スパイのウォン・ジョンファは、黄氏の居所を調べろという指令を受けた06年5月から脱北者後援会の関係者や情報機関の要員を接触するなど、指令を遂行するために努力した。
この他、旧国家安全企画部の対北朝鮮工作員出身で北朝鮮に包摂された「黒金星」こと朴采緒(パク・チェソ)や、1960年代武装スパイ出身で北朝鮮に再度包摂されたハン某工作員、地下鉄の運行情報を調べた女子スパインの金工作員らも、皆黄氏の居所を調べるように指示された。公安当局の関係者は、「ほとんどのスパイが優先的に黄氏の居所を把握するようにという指示を受けてきたものと見られる」と話した。
北朝鮮が黄氏を「目の上のこぶ」とし「一番の除去対象」に上げたのは、彼の辛らつな北朝鮮体制への批判が「3代世襲」を準備する上で大きな負担になったためという観測が多い。
黄氏は3月、米戦略国際問題研究所(CSIS)招待の講演で、北朝鮮の後継者として登場した金正恩(キム・ジョンウン)氏を批判し、さらに日本では「金日成(キム・イルソン)時代より金正日(キム・ジョンイル)独裁の度合いが10倍は強い」と指摘するなど、今年に入って北朝鮮に対し厳しい批判を重ねてきた。
これに対し北朝鮮当局は、オンライン宣伝媒体の「わが民族同士」を通じ、「黄の奴が野良猫のように隠れているが、決して無事に入られない」と直接・間接的な殺害脅威を繰り返してきた。
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