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[オピニオン]学校生活記録簿

Posted August. 11, 2010 07:48,   

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学校生活記録簿(学生簿)には出欠や成績、健康記録、授賞実績など、学校生活の全てが盛り込まれている。生徒を総合的に判断できる資料だ。随時選考が増え、入学査定官入試が導入されたことを受け、各大学では大学修学能力試験の成績に劣らぬほど、学生簿を重視する傾向を見せている。特別目的高校や自律高校も、内申と学生簿で生徒を選抜する。学生簿が上級学校への合否を決定付ける重要なポートフォリオとして登場したのである。

◆教育科学技術部は来年から、親孝賞や奉仕賞、善行賞、模範賞のような対外授賞実績は、学生簿に記録できないようにした。漢字能力試験や韓国歴史試験の記載も禁じられる。オリンピアード大会や国体での授賞経歴は今年から、学生簿に書き込むことができない。記載禁止項目が増えつつある傾向を見せている。11学年度の特別目的高校や自律高校の選考の際、提出する中学校の学生簿にTOEFLやTOEIC、TEPSなどの公認外国語試験の成績や学校外での授賞実績を書き込んだ場合、不合格を覚悟しなければならない模様だ。自己主導学習の選考を実施する自律高校も、内申や学生簿、校長推薦で、生徒を選抜することになる。学校外授賞実績のための新たな形の私教育の登場を懸念しての措置だ。

◆キャリア積み向けと変質した海外ボランティアの経歴記載を禁止する程度ならまだしも、厳しい環境の中、両親の世話をしたり、貧しい隣人へのボランティアの経歴を認める賞まで禁じるのは、度が過ぎるという声も出ている。一体、学生簿に何を書けばいいのか分からず、保護者らは気を揉むばかりだ。成績のほかに記載できる項目は、学校内賞や創意的裁量活動程度だが、学校内賞は、保護者らの口出しが気になる。保護者らの要求により、乱発される懸念すらある。

◆政府は、11年度の外国語高校の入試で、英語の聞き取り評価を廃止し、英語内申や学生簿、面接だけを反映させるようにした。さらに、入学枠まで大幅に削減し、中学生らは英語試験で1問間違っただけでも、外国語高校への進学を諦めざるを得ない。公認の外国語試験の成績や学校外賞の記載を禁止すれば、数多い英語内申1等級の中で、学校は何を基準に生徒を選抜しなければならないのか、悩ましくなった。記載が認められる「創意的裁量活動」は内容が曖昧で、目ざとい保護者を持つ生徒のみ有利になるだろうという見方もある。私教育の抑制だけに気を取られ、生徒を判断する資料としての学生簿の有効性を引き続き縮小させているような気がして残念でならない。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com